えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

ただそれだけで

公園のさくらはほとんど葉っぱを落とし冬木立。

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さくらに限らず冬木立の景色はとてもすてきだと思う。そこに夕日が当たるとまるで影絵の世界に誘われるような気がして大好きだ。

 

毎日のようにメール交換をしている看護学校時代の友人Mちゃんに病気が見つかったのが2か月前のこと。腹部の違和感、腹痛、そして黄疸が出て検査入院。いったん退院し、その後治療のために再入院。主治医も本人もすい臓がんを疑ったけれど、結果は自己免疫性の膵炎だった。元々、糖尿病で内服治療を受けていたMちゃんは思うように血糖のコントロールができず、退院が遅れたけれど、インスリンを導入して退院となった。今はステロイドの内服とインスリンの自己注射で通常の日常生活を送っている。ただ90歳を越えたお母さんは止む終えずショートステイとロングステイを組み合わせ、施設に入所することになった。

 

そんなことがあり、特別なことは何もなくても、昨日のように「すてきだなあ」と思いながらイチョウ並木を歩いたり、夕日が当たる冬木立を見て美しいと思ったり、ただそんな日常が送れることがすばらしく幸せなことだと思うようになった。もちろん、夫が倒れて以来、何気ない日常が送れることがどんなに幸せなことかはわかっていたし、そんな気持ちを持ち続けてはいたけれど。

 

Mちゃんが退院し、またメール交換が再開した。

何気ない日常を報告し合うだけなのだけれど、ただそれだけでうれしいのだ。

運動公園のイチョウ並木

毎年、イチョウが色づき始めると歩きたくなる岩田運動公園のイチョウ並木。

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この間から大通りを車で移動中に何度もチラ見していたけれど、なかなか駐車場には入れないでいた。駐車場が込み合っているわけではなく、自分自身にゆとりがなかったから。

 

今日は夫はデイケア日。

夫が出かけるとタイマーを1時間でセットし、庭仕事。

そのあと、出かけた帰りに寄ってみた。

もうかなり散っていたけれど、落ち葉のじゅうたんもなかなかのものだ。

 

駐車場は大通りの側ではなく、イチョウ並木の先の先の先の方にある裏側に止めた。

いつもだったら左手奥にある水神池の周りを2、3周歩くのだけれど、今日は駐車場からイチョウ並木まで歩き、また戻るだけの散歩で終了。この時期、水神池にはカモが増えているだろうと思うとちょっと後ろ髪を引かれたけれど。

 

ただそれだけの散歩だったにもかかわらず、久しぶりに歩いたらとても心地よかった。

ハチミツ

8月にゴーヤの実がたくさんなり、乾燥ゴーヤを作ったことを書いた。

emukobb.hatenablog.com

その時、ブロ友のトトさんから『ゴーヤ、ハチミツ漬が意外なほど美味しいです。
苦みが抜けて、ハチミツはサラサラになり何ともさっぱりした甘さのおやつに♪』と、コメントをいただいた。

で、さっそく作ってみたところ、コメント通りおいしくて何回も作って食べた。サラサラになったハチミツは疲れた時になめてみると 何だかすごく元気になったような気がした。それ以来、疲れを感じるとすぐにハチミツをなめるようになった。

 

本屋さんに行くと、料理本のコーナーにハチミツに関する本が何冊も並んでいた。立ち読みしてみるといろんな効能や栄養価が書いてあり、最近健康志向になってきた私は ハチミツ信者になりそうだった。そして、10月には購読している新聞の「Ryライフ」という記事に4回にわたりハチミツ特集が組まれていた。子どものころからハチミツは体にいいとは聞いていたけれど、これで完全にハチミツ信者になってしまった。

 

数年前まで、スーパーには外国製のハチミツしか置いてなかったけれど、最近では国産の純粋はちみつも置いてある。それまでは国産の純粋ハチミツが欲しい時には奥浜名湖にある長坂養蜂場まで買いに行っていたけれど、スーパーにもいろんな種類のものが置いてあると分かり、今では近くのスーパーで買うようになった。一番行くスーパーには菩提樹が、次に行くスーパーにはアカシアが。時々行くスーパーにはリンゴもレンゲも、他にも何種類ものはちみつちが置いてあり、今ではいろんな種類のハチミツを買い込んで楽しんでいる。今、家にはレンゲ、菩提樹、アカシア、リンゴ、ソバが置いてあり、気分によって楽しんでいる。

 

昨日、兄が「三島に行ってきたから・・・」と、久しぶりにお土産を手に来てくれた。

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 桜えびせんべいにニューサマーオレンジジャムに、何と何と、沼津市西浦という所の「限定西浦百花蜂蜜」という国産純粋はちみつだ。

やっぱり兄弟だよね。以心伝心、私の喜ぶものがちゃんと伝わっているんだもの。

まあ、本当はただの偶然でしかないのだけれど。

水仙が咲いた

洗濯物を干しに庭に出ると隅っこの方で水仙が咲いているのを発見した。

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この白い水仙は私の大好きな花だ。咲き始めた花を見つけただけでとっても幸せな気持ちになってくる。

だけど、花言葉は「うぬぼれ」とか「自己愛」とか「エゴイズム」だって。白い水仙には他にも「神秘」だとか「尊重」という言葉もあるみたい。

ギリシャ神話に謂れはあるらしいのだけれど、大好きな花だけに何だか残念な花ことばだ。だからと言って嫌いになる訳もなく、好きなことには変わりはないのだけれど。

 

ついでにぐるっと 庭を回るとボケが1輪狂い咲き。 

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11月の初めに植えた絹さやエンドウも咲いている。

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絹さやの花も好きな花なので幸せ気分。

特別なことは何もない日常だけれど、そんな中でささやかな幸せを感じるひと時だ。

ふれあい音楽会⑭と庭でのこと

残念ながらうれしかった時、何かあった時にはすぐに書いておきたいのだけれど、最近はなかなか書けないでいる。タイトルだけ書いたり、数行書いただけの下書きが増え、そのうちそのことについて書きたい気持ちが失せ、削除することになる。そうならないうちに書いておかないと。

 

この間の水曜日はふれあい音楽会だった。 

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今回は「世界ふれあい音楽の旅」 ~「あ! この曲は・・・」器楽で辿る名曲たち~ と題し、とっても若くてかわいらしい女性の3人組。バイオリン、フルート、ピアノのアンサンブルだった。 

 

 「世界ふれあい音楽の旅」ということで、先ずは沖縄の島唄から出発。

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 沖縄からロシアに飛び、フランス、オーストリア、イタリア、フランス、ハンガリースコットランド、アルゼンチン、アメリカを廻り、日本に戻った。日本に戻ってからは春・夏・秋・冬、四季のメドレーで終着。

 

とっても若くてかわいらしいと言っても3人とも芸術大学音楽学部を卒業した人たち。演奏はとても素晴らしく、前回のバイオリニストも演奏された「リベルタンゴ」はその人とはまた違った演奏で楽しませてくれた。そして、音楽の旅の間にそれぞれの楽器についての説明や曲についての解説もあり、本当に楽しい音楽会だった。

 

 こうした楽しみの間にも、時間を見つけては庭仕事をしている。

 そして、花を見ては癒されてもいる。小さなツワブキがまだまだきれいに咲いている。

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そして、久しぶりにテントウムシを発見。

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テントウムシは害虫だとばかり思っていたけど、ナナホシテントウはアブラムシを食べてくれる益虫なんだとか。タアサイが植えてあり、ところどころ虫に食われているから来たのだろうか。

ナナホシテントウって小さくて、かわいい。益虫だと思うと、余計に可愛くなってくる。そして、見ていると絵本の世界に連れて行ってくれそうな気がしてくる。もっと見ていたかったけれど、じっと見ていたら残念なことにヤブランの茂みに入ってしまった。

シクラメンと小菊、そして喜んでくれる人

夫は元気だったころ、毎年シクラメンの鉢植えを買ってきた。たいていの場合、白とピンク、あるいは白と赤。それを並べてかごに入れ、事務所の机に飾り、春まで楽しんでいた。もちろん、液体肥料をやるのも水やりも夫自身が行っていた。

 

退院して迎えた初めての初冬。庭や草花に目がいくこともなく、もちろんシクラメンを眺めたいという気持ちを思い出すこともなく過ぎた。

2年目は 少し気持ちが落ち着いてきたのか、二人とも少しづつ外の世界にも目が向けられるようになった。買い物に出かけた時、店頭に並ぶシクラメンに目が留まり、「買って帰ればきっと夫が喜ぶだろう」と赤と白の鉢植えを買ってきた。案の定、夫は声をあげて喜んでくれた。

3年目、夫とともに隣市のJA産直店に行った時、夫は車いすを足漕ぎし、自分で園芸コーナーの方に行こうとした。そして、そこでシクラメンを見つけると指さし「おー! おー!!」と声をあげた。私が「買いたいということ?」と聞くと、大きく頷き、真っ赤なシクラメンを選んだ。

4年目は夫の姉が「弟が好きだから」と、赤いミニシクラメンの鉢植えを持ってきてくれた。それが5年目の冬も咲き、今年の夏まで1輪、2輪と咲き続けていた。

6年目に入った今年、玉ねぎの苗を買いに行った園芸店でシクラメンの鉢を見つけた。最近では「おかずになるもの以外は買わないよ」と言い続けていたけど、見ればやっぱり夫の顔が浮かんできて、一番気に入った白の鉢植えを買ってしまった。

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早速、デイケアから帰宅した夫に見せると「おー!!」と声をあげ、満面の笑みで喜んでくれた。その笑顔と、春までずっと楽しめることを思えば、おかずにはならないけれど実に安い買い物だと思う。

 

10月下旬から咲き始めた庭の小菊はまだきれいに咲いている。だけど、そろそろ枯れた花も出始め、ピークは越えた。花は徐々に咲いてくれればいいのだけれど一気に咲き、一気に枯れてしまう。

この小菊は義母が仏花に使うために植えたもの。義母は草花の手入れを欠かさなかったけれど、私は放ったらかし。それでも、どんどん増え、毎年花を咲かせてくれる。

 

小菊が咲き始めると、先ずは仏壇に供える。そして、お墓参り。今年も2回、お墓に供えた。実家のお墓にも2回行ってきた。

それだけのお花を切っても、まだまだ切ったとは思えないほど咲いている。で、友人のご主人のお仏壇用にも使ってもらおうと差し上げたたり、美容院の友人には毎年花束にしてプレゼント。 

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いろんな色の小菊で花束にするとちょっとステキになる。なんて、勝手に思い、お花が好きな友人にもらっていただいている。押し付けかもしれないけれど・・・

でも、友人は「わー!!」と歓を挙げて喜んでくれた。

お世辞かもしれないけれど、喜んでくれると私もうれしい。こうしてささいなことでも喜んでくれる人がいることが私の元気につながっているのだろうなと思う。

お墓参りの日

月曜日、魚屋さんへ買い物に行くと、店内のバケツに白い菊の花が新聞紙で包まれ、何束も入れてあった。時々こうして置いてあり、1000円以上購入したお客さんにサービスでくれるのだ。

私は魚屋さんに行くと大抵の場合1000円以上購入する。その時もやはりそうだったので、ありがたくいただいてきた。

 

白い菊は14本もあった。庭では白、黄色、オレンジ、薄いピンク、濃いピンク・・・と、いろんな色の小菊が咲き乱れている。シバの木もある。これだけあればお墓のお花は十分できる。特に誰かの月命日というわけではないけれど、お花があるとお墓参りに行きたくなってくる。

で、今日はお墓参りデー。

 

夫がデイケアに出かけると先ずは2軒分のお花をこしらえ、すぐに出かけた。

最初は夫の方のお寺へ。

写真がよくないけれど、門のところには大きな銀杏の木があり、かなり黄葉してきていた。

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道中ではあちこちで皇帝ダリアが咲いていた。

これは駐車場の横にある畑で咲いていたもの。皇帝ダリアというだけあってとても華やか。今が一番いい時だ。

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お参りを済ませ、今度は車なら10分ぐらいのところにある実家のお墓参りへ。

こちらのお寺には桜の大木がある。

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さくらの紅葉はあまりきれいではないけれど、もうすでにかなりの葉が落ちていた。

このさくら、かなりの老木だけれど、春には見事に花を咲かせ楽しませてくれる。

 

神社・仏閣は好きな所ではあるけれど、お墓参りを済ませると何だか心が落ち着いてくるから不思議だ。

ああ、今日も無事に一日が過ぎた。困ったこともなく、食事もおいしくいただけた。

感謝・感謝の1日だ。