えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

T君の訪問 (一部修正)

夫は脳出血の後遺症で、言葉を話すことができなくなってしまった。

だけど、そんな夫のところにも定期的に訪ねてくれる友人が何人もいる。

 

その中の1人、T君は夫の小学校時代からの親友だ。

そして、退院当初から1か月に1度は夫のところに来てくれている。

とても頭のいい方で、脳の働きから脳出血のこと、後遺症のこと等々、家族以上に勉強し、今の夫の状態が少しでもいい方向に向かうようにと働きかけてくれるのだ。

そして私が「失語症で一言も話せないのに、歌は歌える人がいる。音楽がいいみたい・・・」と、友人から聞いた話をすると、懐かしい音楽を編集し、来てくれるたびにCDにして持ってきてくれるようになった。それがもう25枚ぐらいになったのだ。

今のところ、夫は歌詞で歌ったことはないけど、それでもこの間「銭型平次」のテーマの時に鼻歌みたいに歌ったのだ。

私はびっくりし、そして何だかとてもうれしくなってきた。

 

実は、昨日も「鈴木雅之」のCDを持ってきてくれた。

そして「お・ん・な・ん・なん・なん・なん・・・」としか話せない夫の相手を2時間もしてくれた。

 

私は毎日のことだから、こんな会話でも平気だけれど、来てくれる友人たちは夫の言いたいことが分からず、かなり疲れるのではないかと心配になる。

だけど、夫も私も来てくれるだけで力となって頑張れるのだ。

 

「T君。いつもありがとうね」いつも感謝しているから・・・