えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

車いすになってから出かけたところ

今日もとっても寒い1日だったので、どこにも行かず、誰の訪問もなく、我家はものすごく静かな日曜日でした。

夫が倒れる前は、寒いからという理由で外出しないなんてことはなかったけれど、倒れてからは外出することにもいろいろ変化してきました。

夫が脳出血で倒れ、6ヶ月の入院生活を経て退院したのが2011年4月初めのこと。

退院したばかりの頃は庭先まで出るのがやっとでした。徐々に道路まで出られるようになり、6月ごろには近所を散歩することができるようになりました。

車の方は、ひどい車酔いをするようになったので定期受診の時のみ。それが7月ごろから車酔いをしても、まるで何かを確認するかのように、車で出かけたがるようになりました。その当時のことはいろいろあり過ぎたので、またの機会に書くことにして・・・

昨年の3月に内服薬が変更になってからは、散歩も車でのお出かけも、あまりしたがらなくなりました。最近では気が向けば「外に行きたい」と意思表示をしてくれるので、夫の希望のままにお出かけしているのです。

 

今日は夫が車いす生活になってから、散歩以外で出かけたところを書き留めておこうと思います。

まずは最初に出かけた所は「トヨタ鞍が池記念館」です。目的はその中にあるアートサロン。ここは我家から高速を使わないで行くと2時間ぐらいかかるでしょうか・・・

夫が倒れる前にも何度も行ったことがある所で、記念館自体が2人とも好きなのです。

アートサロンはいつ行っても「さすがトヨタ所蔵の絵画だ」と思う作品が勢ぞろいです。年に何回か入れ替えがあるのですが、その時の企画展は梅原龍三郎片岡球子北川民次、等々、見応えのある作品が24点、展示してありました。

観客はいつ行っても1~2組ぐらいしかいませんが、その日も私たち2人だけだったので、ゆっくり観ることができました。

トヨタ鞍が池記念館はアートサロンの他にも、トヨタ創業展示室があって、そこでは車両の展示やラジオラマ、創業者である喜一郎氏の自動車工業を興すことを決意するに至った動機と信念、雄大な構想や準備、そして、その仲間たちの活動の映像等々、とにかく見応えがあるのです。

えむこたちが初めて訪れたのは子どもたちが成長してからのこと。訪れるたびに「子どもたちが小学校高学年の頃に連れて来てあげればよかった」と思ってしまいます。電気や機械に少しでも興味がある子だったらすごく感動すると思います。えむこは何度も映像を見ているけど、その度に感動しているのですよ。我家の子どもたちは興味はなかったかもしれないけれど・・・

 

実は、以前訪れた時には建物の正面が何段もの階段だったし、アートサロンの入口も3段ぐらいの段差があったような気がしていたのです。トイレも多目的トイレはなかったような・・・

それで、夫が車いすでは入れないかもしれないと、ちょっと心配しながら出かけてみたのです。

駐車場は広いので問題はないと思っていたけど、ちゃんと障害者用の駐車場がありました。そして、そこには警備員?の方がいて、正面からではなく横の扉の鍵を開けて入れてくれました。アートサロンの入口も段差をなくしてあったし、多目的トイレもきちんと整備してありました。受付の方も警備員の方も教育が行き届いているのか、みんな対応がよくて嬉しかったですね。

時代なのか、こうして車いすでも楽しめる施設が増えたことは有難いことだと感謝です。

 

毎週水曜日の朝日新聞の夕刊には「美術館・博物館情報」が載っています。そして、そこに今、鞍が池アートサロンで「荻須高徳とパリの街角」という企画展をやってると書いてありました。期間は3月20日まで。また行きたいな~。「3月20日までなら頑張れば行けるかしら」と思いながら、機会を狙っているのです。