えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

読まずにはいられなかった本

数日前、HONZという書評サイトで紹介していた本をすぐに注文した。そして、その本がやっと昨日 届き、一気に読み終えた。

この間の記事にその時読んだ書評も貼り付けたけど、もう一度。

 http://honz.jp/26182

私は書評を読んで、この本を読まずにはいられない気持ちになった。

ランドセル俳人の小林凛君(俳号)は11歳。誕生日が来れば12歳になる小学生です。

3ケ月も早く、944㌘で生まれた凛君は、医師から「命がもつか、まず三日間待って下さい」と言われた程、消え入りそうな命だったそうだ。

幼稚園を卒園する頃には体格も平均に追いついてきたけれど、脚力も腕力も弱く視知覚に問題があり、距離感が取りにくい状態。家族は凛君が育ってくれたことを奇跡と喜び、神様に感謝する一方で、小学校への入学は艱難辛苦の 始まりだったと言う。

それは壮絶ないじめ・・・

 

幸せな幼稚園時代に俳句に出会えてよかった・・・

辛いいじめにあっていた小学校でも好きだと思える友人に出会えてよかった・・・

凛君を引き受けてくれた通級指導教室の先生に出会えてよかった・・・

ニューヨーク在住の教育コンサルタントカニングハム久子先生に出会えてよかった・・・

 

凛君のお母さんは「命を脅かされる前に登校拒否にした決断は正解であり、決して不幸ではなかった」と言う。

そして、凛君はいじめの蔓延する学校に決別し、得手(俳句)で家族と自分を幸せな気分にさせたと。

今は午前中はお母さん(教職)が用意した課題に取り組み、午後からは家から歩いて行ける個別指導の塾に通っているそうだ。そして、その道すがらにも1句・・・

 

 いじめから凛君を守ることに徹したというお母さん。5年間もの間、想像を絶するような日々を送ってこられたと思う。その思いを救ってくれた凛君の俳句。

どれも紹介したいけれど、1句だけ。

生まれしを幸かと聞かれ春の宵

 

凛君は朝日歌壇に何度も入選しているそうです。

私も凛君の作とは知らずに記憶に残っている句がありました。

毎週月曜日に掲載される朝日俳壇。これから毎週凛君の句を探してしまいそうだ。

私はもう凛君の応援団みたいな気分になっているのだから・・・