えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

半径0メートルの日常

群ようこさんの本に半径500mの日常というのがある。

こんなことを言うと怒られそうだけど、群さんの本はまるで漫画でも読んでいるみたいで面白い。

最近は本自体を読まなく(読めなく)なってしまったけれど、一時ははまってしまったように読みまくっていた。

群さんの手にかかると、例え半径500メートルの日常といっても、面白いことが一杯である。

だけど、ここ3日間の我家では(行動)半径0m。面白いことなんて何にもない日常を過ごしていた。

夫は、朝起きたらトイレ。朝食を食べて、洗面をして、またトイレ。昼までに数回はトイレに行き、昼食を食べて、またまたトイレ。そしてお昼寝をして、起きたらまたまたまたトイレ。夕食を食べて、シャワーを浴びて、またトイレ。そして、寝るだけみたいに。まあ、新聞を読んだり、テレビを観ることぐらいはしているけれど・・・

私は、それに食事の準備と片付けと夫の介助が増えるだけ。

働いていた頃の休日は、旅行に行くことも、遊びに行くことも、おいしいものを食べに行くこともあった。だけど、その頃はどこにも行かなくても、何をしなくても、モーニングやランチに行かなくても、それはそれでよかった。むしろ、家でゴロゴロしていることを楽しんでいたぐらいだった。

だけど、今は意識して行動しないと、今日のような日がずっと続くだけだ。そう思うと、せめて散歩だけでも行きたいと思うようになった。予定がない日には、できれば、絵を観に行ったり、自然に触れることもしたい。

今の私は夫と一緒でなければ、そういった事もできない。もちろん、月・木のデイケアの日には少しはできる。だけど、夫と一緒でなければ時間の制約があるし、アクシデントのことを考えるとやっぱり心から楽しむことはできないのだ。

実は今日も、夫を誘ってみた。

だけどお通じがなかったせいか、返事はことごとくノーだった。

今日は三連休のまん中。「どこに行っても賑やかなだけだから、まあ、いいっか・・・」と、結局私が諦めた。

あ~。今日も行動半径0mで、一日が過ぎ去ってしまった。