えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

地元の美術館へ行ってきた

長いこと一緒に暮らしていると、相手のことは大体わかるようになってくる。

いつ頃からだろうか、夫には「あなたのことは150%ぐらいわかる」と言うようになった。もちろん、実際には100%わかるなんてことはあり得ないし、ほんの一部しか分かってないに決まっている。だけど、「それくらいわかっているつもりでいる」ということ。

何が好きで、何が嫌いか。どうすれば喜んで、イヤな時はどんな時か。こんな時にはこんな言葉が返ってくるだろう・・・等など。

まあ、分かりやすくて単純だということかもしれないけれど。

それで・・・

この間から、夫だったら「これは絶対に観に行きたいだろう」と思う「福瀬餓鬼作品展」を地元の美術博物館で開催していた。

 福瀬餓鬼さんは書家であり、墨彩画家であり、篆刻家でもある。

愛知県人だと思い込んでいたら、もう19年も前に北海道の富良野に移住されていたそうだ。そして、最近では国内だけでなく海外でも活躍しているみたい。

夫に「観に行かない?」と誘ったら、やっぱり、二つ返事でOKだった。即、首を縦に何度も頷いたから。

それで、訪問リハビリを終えたあと昼食を食べて、すぐに出かけることにした。

これは美術館入口の案内。

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これは案内はがき。

ものすごい量の墨のコレクションと、その墨で描かれたと思われる墨彩画。

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案内はがきの絵はA4サイズやB5サイズ、それより小さいものも有った気がする。第2展示室は、数えきれないほどの墨とともに机の上にぎっしりと展示してあった。

第3展示室は大作で埋め尽くされていた。漢詩に墨彩画だけど、ものすごく迫力があって力強い。そして、元気が出るような作品ばかりで、ホントに素晴らしかった。

 

これは我家のもの。

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もう、25年以上前だと思うけれど、餓鬼さんのカレンダーの絵を額に入れたもの。だから春夏秋冬と何枚かあるはず。

当時は飾っていたけれど、今は押し入れの中にしまい込んであった。これも一昨日の片付けで出てきたもの。印刷物だけど、和紙だから味はあると思っている。

 

いつも美術館のあとはコーヒータイムだけど、今日は三の丸会館でお抹茶を頂くことにした。夫が元気だった頃には3回に1回ぐらいはお抹茶にしていたから。

 

美術館は豊橋公園の中にある。ここは私が小学生の頃は動物園だった所で、推定樹齢300年以上という巨木・名木も何本もあり、散歩するだけでも楽しいところ。

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美術館の西を通り、裏手に進むと南京ハゼの紅葉がみごとだった。写真が悪いけれど、とってもステキ。私はハゼの紅葉は大好き。

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正面が三の丸会館。手前にはドウダンツツジの紅葉。これもキレイだった。

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右手にはお庭がある。ここには水琴窟があり、以前は時々その音を楽しませてもらっていた。夫は「中に行きたい」と指で示したけれど、車いすでは残念だけど無理なので、門の近くから覗いただけでお終い。

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三の丸会館の中に入ると、障子窓から豊川が眺められる。

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まずはお菓子。老舗和菓子店のおまんじゅう。

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次はお抹茶。

お茶の心得は全くないので、お薄なのか濃茶なのか全然わからないけれど、どちらもおいしくいただいた。

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お抹茶を飲み終え、三の丸会館の裏手に回ると、そこには豊橋ゆかりの作家、小栗風葉の碑がある。

字が読めないけれど、石碑には小説「青春」の一説が彫られているらしい。

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福瀬餓鬼作品展を観て、公園内を散歩し、三の丸会館でお抹茶をいただき帰ってきた。

 道中ではイチョウ並木続き、みごとに色づいていた。

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車の中から撮ったのでうまく撮れなかったけれど、黄色く色づいたみごとなイチョウ並木が私の脳裏には焼き付いている。

ああ、今日もいい一日だった。