えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

いい日曜日だった

強い冬型の気圧配置の影響で、このところ寒いというか冷たい日が続いている。

去年は寒くても冷たくても、予定のない水曜日や日曜日には雨でない限り近場の散歩でもいいからどこかに行きたいと思っていた。

だけど、今年はそんな気にはなれず、家で過ごすようになった。

 

今日も然り。あんまり寒いので、家で過ごすことにして・・・

まずはNHKのEテレで「日曜美術館」を観た。

今日は『郷愁に染まる風景 ~版画家 川瀬巴水~』だった。知ってはいたが、これがまた素晴らしい版画の世界だった。

テレビを観ながら夫は唸り声を上げ、私も「原画が観たいな」と呟く。それで、番組が終わってから、展覧会情報を調べてみた。 

すると、千葉市美術館で1月19日まで。その後、大阪、横浜、萩、川越、東京と巡回することが分かった。

それで、夫に「横浜まで観に行こうよ」と言ってみた。返事はもちろん、首を縦に頷いたからOKだった。

横浜は長男家族が住む町だけど、彼らが横浜に引越してから私たちは一度も行ったことがない。だから、行くなら横浜がいい。でも、私たちが行くとしたら平日。会社勤めの長男には会えないかもしれないけれど。でも、会場は駅から歩いて行ける横浜高島屋だから。

それを逃したら、2015年の1月の日本橋高島屋会場。来年のことを言っても鬼が笑うのに、再来年のことなんて今から言うことでもないけれど、とにかく来年の手帳にしっかりと書き留めておいた。

次は年賀状の続き。

夫の役割分の馬の絵を完成させることにした。CDをガンガンかけながら、結構ノリノリでやっていたら、午前中には全て完成させることができた。とはいえ、私の役割部分は何一つできていないので、まだ投函することはできないけれど。

 

昼食を食べてからは、夫はいつものようにお昼寝。私は一人コーヒーを入れテレビ三昧の予定だった。

 途中までは予定通り。それが、1時間ぐらい経った頃、夫の友人KちゃんとM君が来てくれたので、お昼寝もテレビも中断。これは予定外だったけど、私たちにとってはかなり嬉しい予定外の出来事だった。

 

Kちゃんは仕事がらみの時もあり、今までも時々来てくれていた。だけど、M君はかなり久しぶり。

KちゃんもM君も夫とは小学校からの仲良し。そして、M君は社会人になってからも同じ会社に勤めていた。二人とも30代で自営業を始めたので退社したけれど。

それでも夫は倒れる前には時々は会っていたみたい。でも、私はもう30年以上は会ってなかったと思う。

だけど、M君は絵が好きな人だから、絵の話、旅行の話、温泉の話・・・ と、話は盛り上がり、夫も終始にこにこ顔だった。

 

M君は夫が倒れたことは知っていたと思う。だけど、来る機会がなかったのだろう。何も言わなかったけれ、それでKちゃんと一緒に来てくれたのだと思う。

久しぶりに会えて嬉しそうな夫の笑顔を見ていると、私も嬉しくなってくる。

話すことができなくなった夫のところにでも、こうして訪ねてくれる友人がいることはホントにありがたいことだと思う。友人と楽しいひと時が過ごせることは、夫の人生が豊かなものになるに違いないことだから、私は心から感謝している。

 

今日はすごく寒い一日だったけれど、心の中はぽかぽかと温かいいい日曜日だった。