えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

母親というものは

昨夕、市役所から手紙が届いた。

在宅 サービスの負担金を補助するから申請書を出すようにとのことで、申請書が同封してあった。まあ、収入が少ないから補助の対象になったわけで、福祉の恩恵にあずかれることはありがたいことだと思いながらも、何だか肩身が狭い。とはいえ、書類はすぐに記載し投函できるように準備をしておいた。

 

数日前、年賀状を出さなかった二人から年賀状が届いた。その時点で返事を出しても松の内は明けてしまう。だから、その人たちには寒中見舞いで返事を出そうと思っていた。

 

今日は予報通り、朝から冷たい雨が降っている。「なにも水曜日に降らなくてもいいのに・・・」と、自分勝手なことを思いながら、恨めしそうに窓の外を眺めていた。

だって、月・木は夫がデイケアに行くから雨は降らないでほしいし、水・日は何の予定もない日だから、お天気さえよければ夫を外に連れ出せる。だから、その日は雨は降らないでほしいのだ。まあ、出かけようと思えばなんだけれど・・・

 

そうはいっても、外は雨。

どうせ外出できないのならば、寒中見舞いを書くことにした。もう寒に入っているし。

ポストまで行くだけなら10分もあれば大丈夫。それぐらいの時間なら、夫に留守番してもらって私一人で出しに行ける。市役所の手紙も出してこよう。

 ポストまで行くのなら、この間買ってきた葉祥明さんの絵はがきで孫にもハガキを出そう。上の孫娘はひらがなが読めるようになっていて、ひらがなで書くと一生懸命読んでくれるから。

そして、未だにメールが繋がらないMちゃんにも。T子さんにも。そして誰よりも、正月に帰省しなかった二男にも・・・

そんなことを夫に話しながら、葉祥明さんの絵ハガキを15枚ぐらい広げ、退屈そうな夫に選んでもらった。「この人にはどれがいい? これでいい? 切手は?」と。

 

二男は今年も正月に帰省しなかった。

5月の連休には義母の3回忌の法要で帰っては来たけれど、最近は年に1度帰るか帰らないかぐらいしか帰ってこない。12月には2回「正月には帰っておいで」とハガキを出した。それなのにうんでもすんでもなかった。

「何でだろう・・・」と、いつも思う。

どうして帰ってこないのだろう。帰りたくないのだろうか・・・

親のことが嫌い? でも、夫が倒れた時「すぐに帰ってこなくてもいいから」と言ったのに、すっ飛んで帰ってきたからそんなことはないか? それに、困った時には「母さん・・・」と電話があるんだから、やっぱりそんなことはないと思いたい。

それじゃあ、お兄ちゃんたちと会いたくないのか?

実は以前、そんなことを聞いてみたことがある。すると「お兄ちゃんとは仲がいいんだから、そんなことはあるはずがない」と言い切った。

ただ面倒なだけ???

友だちと会ったり、旅行に行ったりして楽しく生活をしているならばそれでいいけれど、34歳の独身男では正月に遊んでくれる友人がいるかどうかも分からない。

正月になってから電話をしてみたけれど、留守電状態でつながらない。もう心配で何度も電話してしまった。

3日になってやっと電話が入りホッとしたけれど、こっちの心配をよそに明るい声で「ごめんごめん・・・」だって。

でも、正月には帰れなかったけれど、1月中には帰る予定でいるという嬉しい言葉が帰ってきた。

ほんとうだろうか・・・

 

それで、二男に選んだハガキは「母親というものは」という、鎌倉で買ってきた詩のハガキにした。 

f:id:emukobb:20140108204755j:plain

そのハガキ、大事にとっておいたけれど、この間買った本にも載っていたので出すことにした。

母親というものは

無欲なものです。

我が子がどんなに偉くなるよりも

どんなお金持ちになるよりも

毎日元気でいてくれることを

心の底から願います。

どんな高価な贈り物より

我が子の優しいひと言で

十分すぎる程に幸せになれる

母親とは実に無欲なものです。

だから

母親を泣かすのは

この世で一番いけないことなのです。

 このハガキを出すことはちょっと心配だったけれど、もう出しちゃった。

彼はこのハガキを見てどう思うだろうかと思いながら・・・