えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

会話がしたい

今朝、窓を開けると大きなため息がこぼれた。

あ~あ、やっぱり・・・

外は今にも降出しそうなお天気だったのだ。昨夕の天気予報で雨が降るかもしれないとは聞いていた。だけど、こうして実際に重苦しいような空を眺めると気分まで滅入ってしまいそうだ。

「絶対に行きたい」と思うところがあるわけではない。どこかに行かなければならないわけでもない。だから、家で過ごせばいいだけのこと。読みかけの本もあるし、録画も溜まっているのだから。それなのに、空の色と同調するかのように気分は暗く沈んでくるのだ。

 

そういえば、もう何日も人と話してないような気がする。

もちろん、そんな気がするだけで、決して誰とも話してないわけではない。デイケアの日には送迎の職員と2、3言は会話をしているし、訪問リハビリのPTとも話している。この間、兄がキャベツをおすそ分けに来てくれた時にも2、3言は話した。だけど、忙しかったようで、そそくさと帰ってしまったから、話したという気がしないだけ。それに夫とは毎日話している。ただ、反応はあっても会話にはならないから、私の一人芝居のようなものだけど。

こんな日はそんなことまで考えて、ますます自分自身を暗い世界にひきずり込んでしまうのだ。

そうはいっても、夫には空元気で接しているけれど・・・

 

このあいだ、T子さんから菜の花の絵手紙が届いた。

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伊良湖からトヨタの工場を左に見て、豊橋方面に向かう産業道路わきで春一番の菜の花が一面に満開で「スーッとストレスは消えていきます」とあった。そして「第三木曜日はコーラス 他は空き空きです。遊んでくださいね」と書いてあった。

明るくて、楽しそうなハガキだけれど、宛名面にはいろいろ悩むことも書いてある。

それぞれがそれぞれの人生を背負っていて、それがいくら重くても投げ出すわけにはいかないでいる。そんな話をしたい時、彼女は「遊んでください」の一言に込めているのが分かる。

私も話したい。私の場合は「何を」ということではなく、ただ単に会話をしたいだけ。もちろん、誰とでもいいわけではなく。

明日はT子さんはコーラスだ。

だから会えない。そう思ったら、また沈んできそうだった。

 

そんな思いでいると、携帯電話のメールが鳴った。

見ると、J子さんからで、そこには「明日、14時30分ごろから空きます。時間があったら遊びに来てください」とあった。

実は9日の木曜日にも同じようなメールが入った。だけど、その時は夜までメールに気づかず、家にいたのにもかかわらず会いに行けなかった。だから、今回は前日にメールをくれたのだ。

J子さんの美容室は完全予約制。だから、たまに予約が入ってないことがあるという。とはいえ、営業時間内は「今やってほしい」というお客さんが来ることもあり、店を開けておく必要があるのだ。

予約が入れば、もちろんお客さんが優先の約束だけど、嬉しい誘いだった。

暗く沈み込んだ気持ちがそのメールで一気に明るい気分に変われたのだから。

 

夕方になって外を見ると、お日さまが出ていた。

夕食後には外のゴミ箱まで行くと、まん丸いお月さまも出ていた。

明日はきっといいお天気だ。

もしもJ子さんに予約が入らなければ、何かおいしいおやつでも買って行こう。

1時間か1時間半ぐらいはおしゃべりを楽しめると思うから。

和菓子がいいかな? それともケーキがいいかしら・・・