えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

車いすで出かけるために

車いす生活になった夫と出かけるようになって、もうすぐ3年が経つ。

それまではどこかに出かける時「疲れているから行きたくない」とか「今はピンチだから・・・」と、外出を躊躇うことはあっても、それ以外の理由で躊躇ったり、心配することはなかった。

それが近場の散歩であっても、ランチであっても、車や電車で行く旅行であっても同じだった。

旅行の時など、行き当たりばったりであっても、多少のアクシデントがあっても平気で、心配するようなことはなかった。そして、それも楽しみの一つぐらいに思っていた。

夫はというと、私を誘うくせに結構心配性だった。あれこれ心配すると、私が「何とでもなるから大丈夫」と言っていたほどだ。

 

そんな私が今では出かける時にはトイレを心配して躊躇ったり、ありとあらゆることを想定し、心配するようになったのだ。

 

近場の散歩の時には、夫に何かあったら救急車でもタクシーでも呼べるようにと携帯電話とお金は忘れない。トイレに行きたくなった時にはどこのトイレを借りるとか。もしも、間に合わなかったり、汚してしまった時のことを考え、着替えの予備と使い捨てのビニール手袋とトイレに流せるおしりふきは常に持ち歩いている。

 

旅行に行くとなると尚更のことだ。行きたくて行くのだから、躊躇うことはないけれど、行き当たりばったりなど、心配でできなくなってしまった。

 

去年、日帰りで東京に行った時も事前の準備に余念がなかったけれど、今度は1泊の予定なので、それ以上に念入りに調べている。

ホテルは細かいことまでいろいろ確認して決めた。

今日はみどりの窓口まで乗車券を受け取りに行き、そのついでに駐車場を確認してきた。

東京へ行った時には新幹線の乗り場に一番近い駐車場を選んだ。今度もそこに止めようと考えていたところ、3月1日から料金が改定になり、1日のうちきり料金が廃止になっていた。

それで違う駐車場を探し、電話で障害者用のスペースがあるかを確認。駅に直結した駐車場ではあるけれど、雨が降った時に濡れずに駅構内まで行けるかどうかも確認した。

それでも心配だったので、今日はそこに止めて実際に歩いてみた。表示では駅まで3分となっていたけれど、新幹線乗り場は一番奥になるので実際には私の足で7分かかった。でも、雨が降っていても、よっぽどの横殴りの雨でない限り濡れないことは確認できた。

そして、駅構内までの道中にある多目的トイレも確認した。改札を入った中にあるのは知っているけれど、他にも何か所か見て回った。

夫は右半身マヒなので、トイレの手すりの位置によってはものすごく使いにくい。私が介助するので何とかなるけれど、便座に座った時に縦型の手すりが左側にないと何倍も介助量がいることになる。まあ、広いスペースがあるだけで有難いとは思っているけれど。で、見て回ったうちの一つは右麻痺の人が使いやすいトイレだったので見て回った甲斐があったと思っている。

あとは立ち寄る駅の構内図をプリントアウトして、多目的トイレの位置とエレベーターの位置を確認。頭の中で毎日のようにシュミレーションをしている。

そして、昼食や夕食をどこで食べるか。ほんとは地元でおいしいと言われているものを食べたいけれど、最悪コンビニ弁当だってかまわないと思っている。だけど、そう思いながらもレストラン情報のチェックにも余念がない。

「私ってこんなに用意周到で、心配性だったのかしら」と、自分の意外な面に驚き、ちょっと呆れている。

車いすだって何とでもなるのに・・・