えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

老老介護は不安だらけ

一昨日の新聞に『老老介護 5割超す』という見出の記事が一面に載っていた。

厚労省が15日に発表した2013年の国民生活基礎調査によると、同居の家族が主に介護を担う世帯のうち、介護される人だけでなく、する人も65歳以上という世帯が5割を超えたそうだ。そして、75歳超同士は29%に達したという。

三面には「細る家族の力」という関連記事もあり、認知症で要介護5の妻(76歳)の介護をしている75歳の男性のことが書いてあった。

男性は妻と二人暮らし。日中はデイサービスを利用しているが、それ以外の時間帯の食事や排泄の介助はその男性がすべてを担い、そんな生活が12年間も続くという。

男性は今年の3月、妻を寝かせた後に貧血で倒れ、3週間ほど入院。その間、妻は介護老人保健施設に一時入所したけれど、男性は「このままでは自分の体力がもつかどうか」と不安を募らせている。特別養護老人ホームにも申し込んでいるそうだが、まだ空きがない。そして「一日でも長く一緒に暮らしたいが、在宅介護にも限界がある」とあった。

 

我家もあと数カ月もすると、65歳以上の老老介護に入る。まあ、今もそのようなものだけれど。 

だからこの男性のことは人ごとではない。一日でも長く一緒に暮らしたい、というか介護を担ってあげたいけれど、自分の体力がもつかどうか・・・

私が病気になったら。

私が動けなくなったら。

私が・・・

と、毎日不安を抱えながら介護を担い、そんな不安を拭えないでいるのだ。

・・・・・・高齢者だけの夫婦や一人暮らしも急増する。家族の「介護力」は年々弱まる。

「介護の社会化」を目指してスタートした介護保険も行き詰まり・・・・・・

厚労省は、住み慣れた地域で暮らせる態勢「地域包括ケア」を掲げる一方、サービス抑制にかじをきっている。・・・・・・

老老介護の広がりで介護力が弱くなるのに、逆に家族頼みの介護制作に逆戻りしてしまうのでは・・・・・・

以前、ケアマネにそんな不安を話したことがある。その時、「24時間の定期巡回サービスもやってるから大丈夫だよ」と言われた。

12年度に厚労省が新設した「24時間の定期巡回サービス」は採算面の問題などで参入が進んでないというけれど、我家のケアマネが所属する施設は参入しているらしい。

だけど、サービスを受けるにはお金が必要なのだ。夫はまだ介護度による利用範囲に余裕があるけれど、限度額いっぱいに利用している人も多い。

介護度で決められた範囲の1割負担でも大変なのに、それ以上のサービスを受けるには実費が必要なのだ。ほんとに貧しい世帯には補助があるにはあるけれど。

 

それに我家では私に何かがあった時、例え「24時間の定期巡回サービス」があっても、話すことができない夫を一人で家に残すことはできないと思う。

結局、どんなに不安でも自分でできるところまでは自分でやるしかないのだ。それでできなくなった時にはその時に考える。

 

さあもう寝よう。

今は体力維持をすること。それが今の私にとっては一番大事な使命なのだから。