えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

どこにも行かない日には出かけた気分で

この間から、今日は夫と一緒に車で遠出をしようと思っていた。それで天気予報ばかりを気にしていた。

車いすの夫と出かけるにはお天気がいいことが第一条件だ。次は夫の体調と排泄状況。そして、車で出かけるためには私がしっかりと睡眠がとれていること。病院受診の時にはお天気が悪かろうがお通じがなかろうが、出かけなければならないけれど、それ以外の時には条件が揃わないとなかなか出かけることができないのだ。

 

昨日は久しぶりにいいお天気だった。だけど、このところの天気予報はずっと「全国的に不安定なお天気です。急な雨にご注意ください・・・」という予報ばかり。今日も そんな予報だった。

午前中は晴れていても午後からは雲が広がり、夕方には雨が降るかもしれないと。特に出かけようと思っていたところは、夕方には雷雨になるかも・・・という予報が出ていた。

そして午前中からこんな雲。西の空はもっと灰色の雲が広がっていた。 

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これはもう「出かけるなということだ」と思い、早々に諦めることにした。昨夜はせっかく早く寝て私の体調は整えておいたのだけれど。まあ、行こうと思っていた先は美術館で、会期は10月20日まであるのだから諦めが肝心なのだ。

 

家で過ごすことにした今日。夫は頬杖をついて窓から外を眺めている。私はいくらでもやることがあるけれど、夫はCDをかけてはみたものの、そのうちウトウトと居眠りをし始めた。

 

我家では夫も私も建造物を見るのが好きだ。二人で旅行に行く時には風光明媚な観光地に行くよりも建造物を見て歩くことの方を好んだ。地元の喫茶店に行く時もギャラリー付きのところか、建物の好みで行く。散歩の時にも住宅や店舗にばかり目がいってしまうのだ。

散歩ぐらい・・・と思ったけれど、今日はお通じがまだ。

で、それまでは「美の巨人たち」の建築シリーズの録画を見ることにした。私は録画してすぐに見たけれど、夫が見てないものは削除せずに残してあるのだ。

先週は8月に放送された辰野金吾設計の「奈良ホテル」と「国宝、醍醐寺五重塔」を見た。五重塔はほんとに美しいフォルムだ。1000年も昔に建てられ、木造なのに地震にも倒れることもなかったなんて信じられない技術だと思う。で、それらを見ながら奈良や京都に旅行した時のことを思い出し、また旅行したような気分になった。

今日は「国宝、大浦天主堂」とフランク・ロイド・ライト設計の「マリン群庁舎」そして、片山東熊設計の「迎賓館」を見た。

大浦天主堂は日本人の技術の素晴らしさに感動してしまった。ライト建築は自由学園明日館を見た時にもすばらしいと思ったけれど、自然を生かした、考え抜かれたあんな設計が90歳にしてできるなんてやっぱり天才だと思った。迎賓館は普段は入ることもできないところ。贅を極めた装飾やら家具を楽しませてもらった。

 

美の巨人たち」は好きな番組の一つだ。その中でも特に建築シリーズが好きだ。それで、最近まで毎週録画をしていたけれど、思うように見ることができなくて録画をやめてしまった。そうしたら建築シリーズをいくつか見逃してしまい残念でならない。で、もう一度毎週録画の設定をしておこうかと思っている。

 

今日は出かけようと思えば行けたかもしれない。だけどまあこんな日もいいのかも知れない。

 

先ほど雨が降り出したと思ったら、あっという間に豪雨となっている。そして怖すぎる程に雷鳴が轟いている。どこかに落ちたのではないかと思うほどの音だ。

怖い。怖い。とにかく怖い。ものすごく怖い。怖すぎだ。

災害が起こりませんようにと願いながら、布団をかぶって寝ることにしよう。 雷の音でもう眠れそうにないけれど・・・