もう5年も前のことだけれど、定年退職する時に職場のNo2の上司3人から「お祝いをしたいけれど、切り花がいい? それとも鉢植えがいい?」と聞かれた。
退職者を祝う会であちこちの職場からこんな風にたくさんの花束をいただいたものだから、私はどんな鉢植えなのかを聞きもせず「鉢植えがいいです」と答えた。
これは私がお礼状に使うために夫が描いてくれたもの。
(実際の物には左側の絵にも私の似顔絵と「み」の印が入っている)
私は鉢植えならばたぶん胡蝶蘭かシンビジュームかベゴニア みたいなものだろうと想像していた。
すると、1メートル以上もありそうなオリーブの木を中心とした寄せ植えの鉢だった。
花は何が植わっていたのか忘れてしまったけれど、こんな感じ。
これもお礼状用に描いてもらったもの。
横着者の私には 鉢植えの管理は大変だ。だけど、オリーブの木は地面に植えると大木になり、私の手に負えなくなるに決まっている。それで、水切れだけには気をつけ、他は何の手入れをすることもなく、鉢のままにしておいた。
この間散歩に出かけた時、ご近所で実をいっぱいつけたオリーブの木を何本も見かけた。
我家ではいただいてから5年も経つけれど、一度も実をつけたことがない。
オリーブは自家受粉できないという。だから2本以上の木を隣接して植えないと実がならないらしい。我家には1本しかないし、手入れも悪い。だから実をつけることはないだろうと思っていた。
それが今日、いつものように水やりに行くと、なんと1個だけだけれど実がなっていたのだ。
花が咲いたことすら気がつかなかったのに、まあなんとかわいらしい実でしょうか・・・
オリーブの木は旧約聖書やギリシャ神話に由来して平和の象徴であり知恵の木だと言われている。そして10月27日の誕生花でもあるらしい。
10月27日といえば長男の誕生日だ。
それを知ってしまった今、単純な私はこのオリーブの木がものすごく愛おしくなってきた。
10月が肥料をやる時期。4月が植替えの時期らしい。早速、肥料をやり、来年の4月には植替えもして大事に育てようと思い始めた。
そんなことを思えるようになったのは、私の心にも少しだけゆとりができたということだろうか・・・