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えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

行きたいところに行けたというしあわせ

夫と一緒に出かける時の第一条件は、雨が降っていないこと。そして夫のお通じが済んでいること。

お通じの方は、病院や市内の美術館であったり、家の近くを散歩するぐらいならば大丈夫だけれど。それでも「お通じが済んでからでないと・・・」と思ってしまうのだ。

出かけるのは、病院受診のように日にちが決まっていない限り、デイケアも訪問リハビリもない水曜日か日曜日。そして人が集まる日曜日はできるだけ避けたいと思っている。そんなことを考えていると、思うように出かけることができないのだけれど。

 

先週の水曜日、蒲郡市立図書館で開催中の「似顔絵ッセイ展」に行きたかった。だけど、朝から雨がパラパラと降ったり止んだり。午前中待ってもお通じもなかった。

蒲郡の図書館までは我家から車で4、50分かかる。途中でトイレに行きたくなると困るのだ。今ではコンビニでも広いトイレがあるから借りることはできる。だけど夫の場合は時間がかかるからそれも避けたい。それで、展覧会は今月26日まで開催しているからと、その日は出かけるのを諦めた。

 

その「似顔絵ッセイ展」は毎年10月に開催される。私は年末の内に新しいカレンダーに予定を書き入れておくほど、楽しみにしているのだ。だから、先週から天気予報ばかりを気にしていた。すると残念なことに今週は火・水は雨の予報だった。

「水曜日が雨なら、日曜日だけれど今日行かないと・・・」そう思って、お通じがなかったけれど、思い切って出かけることにした。 

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 今年はパート20

私は夫が倒れた2010年以外はたぶん全ての回を観に行っていると思う。

他で開催する似顔絵展の作品は似顔絵だけだけれど、ここだけは「絵ッセイ展」なので、似顔絵の人物に関するエッセイが添えてある。そのエッセイがとてもいいのだ。文章の良し悪しではなく、作者の似顔絵の人物に対する思いに惹かれるのだ。

今年は12点の新作と、過去の作品を合わせて35点が展示されていた。そして毎年、似顔絵の人物やそのエッセイに関連する書籍やCDなどの展示がしてあり、ますます興味が広がるのだ。

 

今年の新作は安野光雅(画家・絵本作家) いせひでこ(画家・絵本作家) 川瀬巴水(版画家) 中川貴文(画家) 伊奈吾(画家) 山藤章二イラストレーター) 和田誠イラストレーター) 森山良子(歌手) 林家木久扇(落語家) ドミニック・ローホー(作家) 笹公人歌人) アレクサンドル・デスプラ(映画音楽作曲家)

私は名前も顔も知らない人が何人もいる。だけど、エッセイを読んでいると、そこに書いてある本を無性に読んでみたくなったり、CDを聴いてみたくなってくる。

例えば、いせひでこさんの「チェロの木」という絵本。伊奈吾さんの「味のある風景」、山藤章二さんと駄句駄句会の「駄句だくさん」、笹公人さんと和田誠さんの「連句遊戯」などなど。どれもが面白そうに思えてくる。

そして森山良子さんのエッセイでは、細かい言葉は覚えてないからニュアンスだけだけれど「最近?CDを買ったこと。そのCDには懐かしい曲がたくさん入っていたこと。『あなたが好きで』という曲を聴いて良かったこと。自分の葬式の時にはその曲を流してほしいと思ったこと。あなたを愛して私は生きる あなたと出逢って私は生きる なたが好きで好きでたまらない・・・」などが書いてあった。

私は20代の頃、森山良子さんの澄んだきれいな声に惹かれ、LPレコードを買った。そして何度かコンサートにも行った。だけど彼女が結婚した頃から聴くことがなくなった。それが「自分の葬式の時に流してほしい」という言葉を読むと、どんな曲だろうかと興味が湧き、聴いてみたくなった。

で、まずはYouTubeで聴いてみた。 


あなたが好きで 森山良子 - YouTube

 聴き終わって、何となくだけれど、分かるような気がした。

 

今日はお天気に恵まれ、お通じはなかったけれど、夫のトイレに困ることもなく、日曜日だったけれど、無事に観に行くことができた。そしてエッセイを通して新しい発見ができたり、興味を引き出してもらえたりと、変わりない日常の中で久しぶりに刺激を受けることができ、とても嬉しい一日だった。