えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

庭仕事三昧

数日前からモミジバアオイが咲き始めた。

青空に向かってこの花が咲き始めると、私はいつも「本格的な夏が来たなあ」と思う。

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例年、私の背丈より高いところで咲いているのだけれど、今年は大風が吹いたときに一番高い枝が折れてしまったので、今年は私の胸のあたりで咲いている。

暑い夏は苦手だけれど、この真っ赤な花が青空に向かって咲く姿を見ているとなんだか元気が出てくるような気がするから不思議だ。

 

今日、私の住む東海地方では「梅雨明けしたようだ」と、名古屋気象台からの発表があった。

この暑い中、このところ夫がデイケアに出かけると私は庭仕事ばかりをしている。

野菜の手入れや草取りはもちろんのこと、今日は午前中に雑草が生えるのを防ぐシートを敷く作業、午後からは地面にコンクリート板を敷く作業をした。

 

シートを敷く前にはもちろん雑草は取っておいたほうがいい。そこにはエアコンの室外機が4台も置いてあるので、それをどけ、雑草を取り、シートを敷いて、また室外機を戻し、シートが動かないようにピンを地面に打ち込む。たった8mぐらいの距離を敷くだけなのに、2時間近くもかかってしまった。

 

コンクリート板を敷くのは車いすでも庭を回れるようにするためだ。

外に出るまでのアプローチは夫が入院中にプロに依頼したのでスムーズに移動できる。だけど、庭の花や野菜を間近で見せてあげたいと思っても庭の通路には小石がいっぱいあるし、傾斜もあって車いすでの移動はものすごく大変なのだ。本当はそれもプロの左官さんに依頼したいところだけれど、先立つものがない。だからもう何年来、自分でコンクリートを打とうか、それともコンクリート板を敷き詰めようかと考えていた。

 

ホームセンターに行けば何でも揃う。だけど、庭仕事の材料は重いものばかりだ。本当はコンクリートを打ちたいところだけれど、あとのことを考えるとコンクリート板を敷き詰めたほうがいいような気がする。だけど、大きなものは持ち上げるのも困難で買ってくることもできない。なので、20㎝角のものを少しづつ購入し、地面に並べることにした。

作業を始めると、それが思った以上に大変な作業だということが分かった。先に書いたように小石と傾斜があるため、コンクリート板を並べるにあたり地面を水平にしなければならない。なので、今日のところは1メートル幅のところを1段しかできなかった。

こんなことでは何年かかるかわからない。そう思うと、ちょっと嫌気がさしてしまったけれど「やりかかったものはやり遂げないと!!」と、自分で自分を奮い立たせている。

これからも特別なことがない限り、夫がデイケアの日には庭仕事三昧になりそうだ。考えただけでも疲れてしまいそうだけど。

 

鉢植えのユリの花は窓からでも眺められるようセットした。

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キンカンの花も窓から眺められる。

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先週の金・土・日曜日は豊橋祇園祭だった。そして、土曜日は豊川(とよがわ)河畔で打ち上げ花火が上がった。

我が家でも離れの外階段2階の踊り場に行けば、かなりよく見える。だけど、残念ながら夫はそこには上がれない。

花火を見るのが好きだった夫は倒れる前には散歩がてら近くの川沿いで眺めては楽しんでいた。倒れてからも一度だけ一緒に見に行ったことがあるけれど、暗くなってから車いすで外出するのはちょっと厳しかった。

 

それが今年偶然、庭でも少し見えることが分かった。通路が小石と傾斜のため、車いすに乗っている夫はがたがたするし、押す私はなかなか動かずかなり大変だったけれど、頑張って庭で見ることができた。

 

こんな風に半分しか見えないことのほうが多かったのだけれど、それでも数発はちゃんと丸く見えた。 

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がたがた道を車いすを押すのは大変だったけれど、これだけでも夫は大喜びだった。

そんな夫の喜んだ顔を見ていると「何年かかるかわからない」なんて言ってはいられない。来年の今頃までには頑張って、頑張って、完成させようと思ってしまう。そうすれば車いすでもスムーズに移動でき、花火だけではなく庭中が楽しめるのだから。