えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

夢でなら

今月19日は母の命日だった。

その日は夫の脳外科受診と重なり、お墓参りに行きたかったけれど、行けなかった。

その前後も用事があったり、以前からの約束があったりで、なかなかお参りに行けないでいた。

 

台風21号が通り過ぎた23日、やっと時間が取れ、お参りに行ってきた。

 

あれからもう43年が過ぎた。

私はとっくに母の年齢を通り越し、思い出す回数も減り、寂しいことだけれど母の顔でさえ写真でしか思い出せないぐらいになってしまった。

 

私がまだ20歳代のころ、時々母の夢を見た。見たと言ってもいなくなった母を必死に探し、見つかったと聞きそこに行くと直前にまたどこかに行ってしまったというまさに「逃亡者」のような夢ばかりだった。そして結婚してからはそんな夢でさえ見ることもなくなった。

それが今朝、母の夢をみた。

いつもだったら、夢を見てもどんな夢だったか目覚めるとすぐに忘れてしまうのだけれど、今朝の夢は母と一緒に出掛けていて買い物をしているという場面だけは今もはっきりと頭に残っている。でも私と並んで歩いているところと母が何を買ったかということだけ。顔ははっきりと思い出せない。そして年齢は二人とも若いままだった。

もっと母と一緒にいたかったけれど、残念ながら夫に起こされた。それでも43年経って初めて母が夢に現れてくれたと思ったら何だかうれしかった。

 

夢の中で母に会えたのはお墓参りのご利益だったのか、それともそろそろお迎えに行こうかということなのか・・・

いくら会いたくても、話したくても、お迎えはまだ待ってほしい。でも、夢でなら毎日でも会いたいなあ。