えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

変わりない日常の中にもいろいろ

毎日というか、毎週、毎週、判で押したような変わりばえのない生活を送っている。

月・水・木は夫がデイケアに出かけると1時間ほど庭仕事をし、そのあと買い物に出かける。そのついでに本屋さんや美術館に行ったり、ギャラリー付きの喫茶店でお茶を飲みながら絵や書、写真や手作り作品展を見て楽しむ。午後からは殆ど出かけることはなく、洗濯物を取り込んだり片付けたり、そして夕食の準備をしてから夫の帰宅を待つ。送迎車を待つ30分ぐらいの間は草取りをするようにしている。それで自由に過ごせる時は終わる。

 

火・金曜日は夫の訪問リハビリの日なので午前中は忙しい。

夫の清拭から始まり(お湯を沸かすところから)、リハビリが始まる前に掃除機をかけ、何回かのトイレ介助。

訪問リハビリが済むと今度は拭き掃除。これは歩行訓練の時に室内用の靴のまま庭を歩くから。通常、外出時には玄関で外用の車いすに乗り換え、外用の靴に履き替えているのだけれど、初めて歩行訓練で庭に出た時、私が「そのままでいいです」と言ってしまったからだ。まあ、拭き掃除と言ってもウェットタイプのシートでふくだけだだからいいのだけれど。

拭き掃除を済ませるとすぐに昼食の準備と片付け。そしてトイレ介助。

午後からはCDを聞きながら新聞や本を読んだり、洗濯物を取り込んで片づけたり、最近では1時間ぐらい録画番組を見ることもある。そしてトイレ介助。

そうこうしているともう夕食の準備に取り掛かる時間だ。

今年に入ってから夫はお昼寝をしなくなった。なので就寝時間は19時ぐらいと早い。よって、夕食も17時から17時30分と早いのだ。

食べたら片付け、歯磨きの介助。磨きなおしをしてからフロスや歯間ブラシでも磨く。

夫が寝る前はブログを書こうと思っていても、寝てしまうと書く気が失せ、そのままごろごろとしてしまい1日が終わる。

 

土曜日は自分でも「何をしているのだろう」と思うぐらい何もせずに1日が過ぎる。

日曜日は自分の中で夫の清潔行為をする日と決めているので、洗髪や爪切りなどをするようにしているけれど。

 

こんな風に、どこに行くわけでもなく、特別なことがあるわけでもない、何の変哲もない日常を送っている。それがどれだけ幸せなことだとわかってはいるけれど、やっぱり社会から取り残されたような気がすることがある。

それでも、時々はうれしいことはやってくる。

 

一昨日の日曜日は夫の友人が「いっしょに食べよう・・・」と桜もちを持って遊びに来てくれた。桜もちを持って来てくれたからうれしいというわけではなく(もちろん、うれしいには決まっているけれど)、友人が来てくれると一気に明るくなり、会話が弾み、二人の生活が変化に富んだものになったような、大げさな言い方をすれば世界が広がったようにさえ感じてうれしくなるのだ。

 

そして昨日。

いつものように夫がデイケアに出かけた1時間後、買い物に行きながら本屋さんに行こうと出かけた。一人でお茶して、もうすぐ本屋さんに着くという頃、携帯電話が鳴った。またまたうれしい友人からのランチのお誘いだった。

二人とも手作りのものが大好きで一緒に手作り展に行くことがある。彼女の家の近くには障害者が働いている喫茶店があり、手作りのものも置いてある。で、そこへランチを食べに行くことになった。

すごくおしゃれでもないし、決して豪華なものではないけれど、私には彼女と一緒のランチが何よりのごちそうだからどこでもいいのだ。そして、授産所で作っている小さなブローチをゲットした。

 

今日も。

夕方、夫の姉がいろいろなものを持って来てくれた。

まあ、食べるもの以外はちょっとと思うようなものもあるのだけれど。それでも、気持ちはありがたくいただいた。

 

来てくれる友人も、誘ってくれる友人もいつも同じ人ばかりだけれど、それでもいつも話せない夫と二人だけで生活している私には楽しいだけでなくその人たちを通して社会と繋がっているような気がしてありがたいことだと思う。

 

いつも、それぞれの人たちとは1、2か月に1回ぐらいしか会うことがない。それなのに一気にみんなと会ってしまった。実は明日はふれあい音楽会に出かけるのでまた違う友人と会える。

そして、木曜日からはまた夫と二人だけの生活だ。うれしいこと、楽しかったことは心の中にためておき、木曜日からも頑張ろう。