えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

新しい風

金曜日は夫の訪問リハビリだった。

4月26日に新しい担当者に代わり、今回が3回目だった。

 

訪問リハビリを受け始めてからもう8年にもなる。はじめの5年ぐらいは週3回、1回40分のリハビリを3人の理学療法士さんが1日づつ担当して下さった。初めてだったこともあるのかもしれないけれど、私はとても満足していた。

 

5年を前後して、事業所側の都合で担当者が全員変更になった。一人は妊娠が分かり訪問から外れ、もう一人は同じ医療法人法人内の他のクリニックに転勤、もう一人は昇進により内勤が増え、担当を外れた。

そして、それから何か月も経たないうちに事業所自体を同じ医療法人のクリニックに変わらなければならないことになり、また全員が変更になった。しかも、週3回だった訪問は時間的には同じだけれど(1回40分が60分になったので)2回になり、大きく変わってしまった。

それからというもの、事業所の都合で担当者が何度も変わった。はじめから数えると、今回で12人目になる。

 

新しい人に代わるということは決して悪いことではないのかもしれない。以前、勤めていた頃「勤務移動は新しい風が入るからいいのだ」と言われたことがある。確かに、同じようにやっていたことを新たな目で見直すことにもつながるのだから。それに、夫の場合、高次脳機能障害もあり人が変わったり、手順が変わったりすると戸惑うことが多い。だから、人に慣れ、いろんな方法に慣れるといった点でもいいのかもしれない。

だけど、我家の場合ははじめが良すぎた。と、思う。何だか、徐々に、徐々にレベルダウンしてきたように思えて。夫の老化も進んでいるわけだからできなくなったことがリハビリのせいとは言い切れないけれど。もちろん、この人なら・・・と思える人もいた。だけど、最初の人たちの良さを思うと、私自身の気持ちがついて行かないのだ。

 

今回、担当になった理学療法士さんは年齢から言ってたぶん経験年数は6年ぐらいだと思う。そして、訪問は初めてのようだ。まだ3回しか担当していないけれど、夫のことを一生懸命考えてくださっている。と思う。もう3つのことを提案されたから。

だけど・・・

一つは「しばらく続けてみてください」と言われたことが夫の身体の一部に悪影響が出てしまい却下。(最初からそうなることは予測していた)

もう一つは治療に関することでまだ返事はしていない。だけど、私自身が必要と思えないので却下する予定。

残る一つもリハビリの時にはやってみているけれど、実際の生活では現実的ではないと思う。だから私自身はやる気が起こらないでいる。

詳しく書けないから何のことなのかわからないと思うけれど、これが新しい風なのだろう。

 

やわらかな風が優しくそーっと吹き込んできたのならば気持ちよいと感じるのだと思う。だけど、私は今、突風が激しく吹き込んでくるように感じてしまっている。折角、新しい風を吹きこんでくれているというのに。そう思いながらも、次回、治療に関することを断るときのことを思うと正直気が重い。気分を害してしまわないか、やる気をなくしてしまわないか、等など考えてしまって。

訪問リハビリは生活リハビリだと言われている。夫が何でも一人でできるようになるのは難しい。だから、私の介助量が少しでも減るようにリハビリしてほしいと願うばかりだ。