えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

今咲いている庭の花

今年も白い彼岸花が咲き始めた。

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去年は咲き始めがかなり遅く、絶えてしまったのではないかと心配したけれど、今年は彼岸のお中日には咲き始めた。何もしていないのに毎年楽しませてくれる。

 

玄関を出るとすぐのところでは斑入りのヤブランが咲いている。 

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斑入りではないほうのヤブランもあって、どちらかというと私は深い緑の葉のそちらの方が好きなのだけれど、カイズカイブキの生け垣の下に植えてあるので暗すぎて写真は撮れなかった。

 

通用口の近くではこぼれ種で生えたコスモスが1輪咲いた。

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あと5本ぐらい生えているからまだしばらくは楽しめそうだ。

 

車庫に行く途中のアプローチでは萩が真っ盛り。

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萩の前には玉すだれ。

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写真にはこれしか映ってないけど、実際には1メートルぐらい咲いている。

 

南の庭では食べなかったニラの花が。

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ニラもこぼれ種で毎年生えてくるけれど、我が家ではめったに食卓には上がらない。


唐綿もまだたくさん咲いている。

シュウメイギクも咲き始めたけれど、今日はこの間咲いた花が散ったばかりで、あとはまだ蕾ばかりだった。

 

草取りしながら、時々腰を伸ばし、眺めるのが楽しみだ。

春の庭は楽しくなるけれど、秋の庭は心が穏やかになるような気がするから好きだ。

それは花のせいではなく、気候のせいなのかもしれないけれど。

今日はすべてのことに感謝する日

先日、私宛にゆうパックが届いた。

宛名を見なくても名古屋に住む学生時代の友人からだとわかる。ここ10年ほど、毎年、私の誕生日近くになるとバースデーカードと何某かを送ってくれるのだ。

 

学生時代は仲が良かった友人とも卒業すると徐々に年賀状だけのお付き合いになった。それが12年前だったと思う。彼女から長い手紙が届いた。

その手紙の冒頭には「返信はしなくても読んでくれるだけでいいから」と書いてあったけれど、手紙を読み終えてすぐに返事を書いた。

それからはがきのやり取りが始まり、毎日のようにメール交換も始まった。そして、彼女のPCが壊れてからはメールはなくなり、たまにはがきが届くだけになった。だけど、私の誕生日近くになると必ずカードと何某かのものを送り続けてくれている。そんな心遣いがうれしくて、友人にはいつも感謝している。

 

今日は私の誕生日だ。

母が50代の初めに亡くなったものだから、よくもこの年まで元気で生きてこられたものだと感慨深い。

 

以前、何回か書いた記憶があるけれど、永六輔さんが淀川長春さんの誕生日に「おめでとう」と言うと、淀川さんは「私がおめでたいのではなく、誕生日は親に感謝をする日だからいつもお墓参りに行き、親に感謝する」と言われたそうだ。永さんはそのことを「いい話だから何度でも言う」と言い、私の好きだったラジオ番組でも何度も言っていた。

私もその話を聞いてから誕生日にはお墓参りに行くようになった。自由に動けなくなった今は誕生日前後の行ける日を選んで行くので今年は16日に行ってきた。

 

夫が倒れる前は、お互いの誕生日にはおいしいと言われているお寿司屋さんでランチを楽しんだ。夜に外出することはないのでランチだけれど、私たちにとっては特別の日のプチ贅沢だった。

今は特別なことはしないし、できないし、したいとも思わなくなった。ただただこれまで以上に健康で、夫より1日も長く生きられるようにと願い、淀川さんのように親に感謝をするだけだ。

そして、これまでに虫垂炎とお産以外に入院することもなく、白内障が始まったので眼科通いと点眼薬を点してはいるけれど、他に病院通いをすることもなく、内服薬を飲むこともなく、健康でいられることにも感謝しかない。

 

今朝は孫たちから「おめでとう」と電話があった。

次男からも他の用事で電話があり、その時ついでのように「おめでとう」と言ってくれた。ついでと分かっていても、気遣ってくれた孫たちや次男にも感謝、感謝だ。

 

今日はリボン刺繍のブローチを作った。

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介護しながらでもこんなことができることに感謝したい。

そして、これは自分自身へのプレゼントにするつもりだ。

作品展を観に行った

前回の更新からもう10日も経ってしまった。

毎日、書こうと思いながらも夕方になるともうくたくたで「まあいいっか」となってしまう。書いておこうと思うことは山ほどある。だけど、日にちが過ぎてしまうと気持ちが薄れてしまって「まあいいっか」となってしまう。書かなかった言い訳を自分自身にしているだけなのだけれど。

 

今日は午前中に草取りをし、買い物を済ませ、午後からは作品展のはしごをした。しかも自転車で。

 

一つ目は以前花の絵をプレゼンとしていただいた方の展覧会。

emukobb.hatenablog.com

その方とお仲間二人の「レッツ55展」 

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『抒情風景Ⅱ』の光部さんという方、『ソラの想い』の大場さん、私に絵を描かいてくださった『フラワープロジェクト』の榊原さんの3人がおひとり55点づつ作品を出品されている。

 

風景画は好きなジャンルだ。水彩あり、油彩ありで、どの作品も気持ちが安らぐような素敵な水彩画だった。

現実の世界で空というものは不思議で見ていて飽きることがない。いつまでも見ていられる。そんな空をアクリル、日本画パステルで55枚。いろんな空に魅了される。

花の絵も好きだ。榊原さんは日本画家だけれど、今回はフラワープロジェクトで描いたペンと水彩を使って描いた花のはがき絵だ。フラワープロジェクトでリクエストに応えて描かれた100枚のうちの55枚だと思う。私がリクエストした都忘れの花も展示してあったけれどひときわ素晴らしかった。もちろん、他の花の絵も素敵だった。

 

この間、地元の美術館に行ったとき、廊下に置いてあった絵手紙の案内はがきが目に留まり、もらってきた。

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こちらは喫茶店に併設されているギャラリーでの作品展。

 

ここは夫が倒れる前には二人で時々ギャラリーで行われる展覧会を見ながらコーヒーを飲みに行ったところだ。

夫が倒れてもうすぐ10年になる。だから、行かなくなってもう10年以上経つ。ちょっと敷居が高かったけれど、絵手紙の作品が見たくて「レッツ55展」の帰りに寄ってみた。

 

コーヒーを頼んで隣接するギャラリーへ。

作品は地元紙に昨年9月から今年の8月までに投稿掲載された作品の原画と新聞記事。選評・講評された方の作品の展示もあった。

絵手紙は見ているだけで不思議と温かい気持ちになってくる。だからきっと、好きなのだと思うし、観に行きたいと思うのだ。

 

作品を見てからコーヒーを飲み、帰ろうとするとお店のママさんから「間違っていたらごめんなさいね。〇〇さんですか?」と聞かれた。たまに行くだけの客で常連だったわけでもないし、10年以上も行っていなかったのに名前を憶えていてくださったのだ。そして「また来てくださいね」と言われ、何だかちょっと嬉しくなった。

 

今日はたくさんの作品を観せていただき、心に栄養がたっぷりと満たされた。

ささやかな楽しみ

最近、夫とは病院以外に出かけることがなくなった。

夫がデイケア以外の日にはコロナも天気も関係なく、洗濯物を干したり取り込んだり、離れの窓の開け閉めに敷地内に出るだけで、あとは家の中に籠っている。

 

火、金は訪問リハビリがあるので午前中は忙しく動き回るけれど、昼食が済めばあとは恥ずかしいぐらいだらだらと過ごしている。

 

土曜日は私の中では夫の清潔ケアの日と決めている。なので普段やらない手足の爪切り、散髪、洗髪などなど・・・何かしらやっているのでそれなりに忙しい。とはいえ、それらのことは短時間でできることばかり。なので、気持ちの上で忙しいだけなのかもしれないけれど。

 

日曜日は誰かの訪問がない限り、何の予定もない。

で、CDを聴きながら簡単にできる手芸を行ったりしている。

この間は簡単リメイク講座で教えてもらったリボン刺繍を刺してブローチを作った。 

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コロナの影響で簡単リメイク講座は閉講になってしまったけれど、せっかく覚えたリボン刺繍を忘れないようにとたまには刺している。小花とバラしか刺したことはないけれど、それでもリボン刺繍は楽しいし、本を見て違うものも刺してみようと思ってはいる。

 

今日は、この間からYouTubeで何度も見ていたhanacoさんの刺繍ブローチがあんまりかわいくてマネして作ってみた。

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 髪の毛のフレンチノットステッチがもう少し上手にできればもっとかわいくなるんだけれど初めてなのでしょうがない。それと、頬紅がピンクのほうがかわいさが増すような気がしている。

 

こんな小さなもの一つでも完成すればすごくうれしい。

 

夫の介護をしながらなので、1、2時間程度でできるものがいいけれど、次の日曜日は何を作ろう。

昨日からYouTubeで見ている刺繍作家アンナスさんのパンジーのブローチにしようか、それとも刺し子のブローチにしようか悩み中。

こんなことを悩むなんてなんて幸せなことでしょう。

今はこれが日曜日のささやかな楽しみなのだから、何を作るか悩むことも含め、1週間を毎日楽しむことにしようと思う。

久しぶりに美術館へ行った

コロナのこともあるけれど、暑さのせいもあって、どうしてもの食品スーパーへは買い物に行くけれど、それ以外は外出することもなく、友人と会うことも ない生活を続けていたら何だか覇気がなくなってしまったような気がする。

 

9月に入ってもまだまだ暑いけれど、夕方になると虫の声がにぎやかになり、朝夕だけでなく日中の暑さも少しは和らいだような気がする。

このところ、コロナの感染状況も落ち着いてきたし、スーパー以外でも一人で出かけるのなら気を付けながら出かければいいかな・・・と思えるようになってきた。

 

で、この間の水曜日、久しぶりに地元の美術館へ今開催中の「豊橋美術展」を観に行ってきた。 

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豊橋美術展は、1979年に今の美術館が開館したとき、その開館記念として開いて以来続く総合美術展で、今年42回目になる。

たぶん、初回は次男が生まれたばかりで行ってないと思う。夫が倒れた後の数年間も行かなかったと思う。だけど、あとは夫が倒れる前も後も夫と二人で観に行っている。

 

この展覧会は東三河の美術作家らによる選抜秀作展で、「写真と書道」、「日本画、洋画、彫刻、デザイン」の部に分かれ、1週間づつ展示される。

 

写真も書(読めないけれど)も好きだけれど、夫は彫刻や絵の方が好きなので、一緒に行くのはもっぱら絵画の部だ。

 

今年はちょっと後ろめたいような気がしたけれど、夫には言わず一人で出かけた。

日本画26点、洋画106点、彫刻5点、デザイン3点、どれも見ごたえのある作品で、絵が描けない私でも見ているだけで刺激を受ける。

 

今回は人と接しないようにささっと作品を観るだけ観て・・・

今までだったら喫茶室でコーヒーを飲むか、美術館と同じ公園内にある三の丸会館でお抹茶をいただいてから帰るのだけれど、寄り道もせずに帰宅した。

それでも久しぶりの美術館は心が豊かになるような気がした。

 

Withコロナ。Withコロナ。Withコロナ・・・

これからは気を付けるだけ気を付けて、少しは外出する機会を作ろうと思う。

資源回収

新聞や雑誌、段ボール、雑紙などは極力地域の資源回収に出すようにしている。

だけど、今年はコロナの影響で小学校、中学校、町内ともに回収は中止となった。

 

新聞は毎月業者が回収してくれるのでいいのだけれど、段ボールや雑誌、雑紙はたまる一方だ。市の回収所まで持っていけば片付くのだけれどそれもちょっと大変なので、物置に入れてある。たまりすぎると入り口を占領し、物の出し入れの際にイライラが募ってくる。

 

1か月ぐらい前だったと思う。今日、町内の資源回収を行うと回覧板が回った。その後、再びコロナウィルスの感染拡大が報じられるようになり、いつもならやるにしても中止にしても日にちが近づくと再度回覧板が回るのだけれど、今回は回らなかった。

 

新聞も段ボールも雑誌も雑紙も山ほどある。しかも、整理しないまま物置に置いてある。

回収時間は8時から。

たぶん、行われるだろうと思い、夫がまだ起きる前の6時ごろから雑誌を縛ったり、段ボールを縛ったり、雑紙を紙袋に入れなおしたりして、入り口付近の道路脇に出しておいた。

 

朝のうちはまだそんなに暑くはないとはいえ、それだけやっただけで額からも背中も汗が流れ落ちる。朝、着替えて1時間足らずで着ていたものはぐっしょりだ。夫が起きる前にシャワーを浴び、着替え、ちょっと一服する。

 

しばらくすると、「本日、資源回収を行います」と、通りから車でアナウンスする声が聞こえてきた。「もう出してありますよ」と、家の中から一人で突っ込み、ホッとした。そして、9時30分ごろにはもう回収されていた。

 

私は自分の家の分だけで汗だくでくたくたなのに、役員の方たちは町内中の資源を集めて下さるのだ。お役とはいえ、この暑いのに本当にご苦労なことだと頭が下がる。

不要不急の外出

8月10日ごろだったと思う。

知人から夫と私宛に「切り絵二人展」の案内はがきが届いた。

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 その頃、新型コロナウィルスの感染が再び拡大していて、子どもたちは帰省を取りやめることにしたり、私自身も食材の買い出し以外は外出を控えていた。

 

会場のお店には行ったことはないけれど、行ったことがある人が言うには小さなお店で、午前中は常連さんたちでにぎわっていて、モーニングの時間帯は駐車場に入れないことがあるという。

 

行くならば午後、ランチが落ち着いたころにしようと思う。でも、初めてのお店に一人で行く勇気はない。

知人が切り絵を始めたということは友人(知人の親戚でもある)から聞いて知っていた。なので行くならその友人を誘いたいけれど、今の時期、友人を誘うのは考えてしまう。友人の連れ合いは今は落ち着いているとはいえ、肺がんを患っているし・・・

行きたいけれどこれは不要不急の外出だ。どうしたものかと迷いながら案内はがきをPCの前のコルクボードに貼り、カレンダーにも書き込んでおいた。

 

開催前日の26日、その友人から電話があった。

友人も案内はがきを受け取り、誘うのなら私だと思い、夫のことを気遣いながら誘ってくれたのだ。

 

お盆前に出された愛知県独自の緊急事態宣言も解除されたことだし、コーヒーを飲みながら作品を見させてもらったら早々に帰ってこようということになり、初日の午後に行ってきた。

 

お店に着いたのは午後1時を少し過ぎたころ。お店には食事をしている女性が一人だけ。お店の方には申し訳ないけれど、密でなくてちょっと安心した。

 

そして、飲み物を注文し、コーヒーを飲み終えるまでゆっくりと作品を見させてもらい、早々と店を後にした。

それでも、切り絵のことはよくわからないけれど「すごいなあ・・・」と思いながら作品は十二分に楽しませていただいた。

 

早々に帰宅したとはいえ、久しぶりの外出、久しぶりの友人とのおしゃべり・・・

まだまだ不要不急の外出は控えた方がいいのだけれど、やっぱり不要不急の外出ってやつは楽しかった。

 

家に戻ると、違う友人から「元気にしてる?」と、メールが入っていた。以前は1、2週間に1度は会っていたのにもうどのぐらい会っていないだろうか。

同じ市内に住んでいる兄にも正月以来会っていないし・・・

友人には即返信はしたけれど、兄にも友人にも普通に会って話がしたい。そんな日が早く来ることを願うばかりだ。