えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

シクラメンの水やり

夫の母は花が大好きな人でした。

だから、母が元気だった頃には我家の庭は花でいっぱい。暇さえあれば庭に出ては花の手入れをしていました。

そのせいか、夫もどちらかというと花には興味がある人です。

夫は倒れる前、冬の初めにはいつも鉢植えのシクラメンを買ってきて事務所に飾って楽しんでいました。ミニシクラメンが発売されるようになってからはミニシクラメンの方を好んでいたようです。いつも白と赤かピンクの2色を買い、鉢カバーに並べて入れ、水やりも管理はすべて自分で行い、春までずっと楽しんでいました。

夫が倒れてからのえむこには「花を買ってきて楽しむ」なんて、そんな心のゆとりは全くありませんでした。

もちろん、えむこも花は大好きなのですよ。

でも、夫の姉は弟が毎年ミニシクラメンを事務所に飾っていたことを知っているので、昨年の11月の初めに白いミニシクラメンを買って持ってきてくれたのです。 

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もうじき3ケ月になるけど、えむこの管理下でもまだまだきれいに咲いていますよ。

夫だったらお気に入りの鉢カバーに入れて飾るだろうけど、えむこはビニール鉢のまま・・・

この水やり、初めはえむこの仕事でした。水やりってちょっと忘れると、すぐに花が垂れ下がって、元気がなくなってしまうのです。植物はすごく正直なのでね。

そうすると夫がシクラメンを指さし、えむこに「おんなん・なん・なん・・・」と言って指摘するのです。「水をあげなきゃ枯れちゃうよ」と言っているのか「水をあげてよ」と言っているのか、とにかく水・水・水と言っているのでしょう。

それでもまた、えむこは忘れてしまうのです。えむこだって何回も何回も指摘されると、そのうち怒れてきますよね。それで「自分で水ぐらいあげればいいじゃない」と言ってみました。

シクラメンの近くにはシクラメンと一緒に姉が持ってきたマリモが入った水入りの瓶が置いてあります。その瓶はコルクの栓がしてあるので、その栓を取ってえむこが瓶の水をシクラメンにあげました。

夫は「それなら左手でもできそうだ」と思ったのでしょうね。それからはマリモの入った瓶の水が時々減っているのです。夫がシクラメンに水やりをするようになったということです。

マリモだって生き物だから、瓶に水がなければ足しておくのはえむこの役割なのですけどね。

「シクラメンに水をあげなきゃ」と感じること。そして、自分で水やりをすること。それは今の夫にとってはとってもいいことだと思います。もっともっと夫にできそうなことを探して、夫にも家での役割をあげなくっちゃね・・・