えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

今日の訪問リハビリ

今日は夫の訪問リハビリの日でした。今日の担当PT(理学療法士)はYさんです。

最近の夫はカレンダーも時計も分かっているみたいだけれど、えむこは朝食の時に必ず「今日は11時20分からYさんがリハビリに来てくれるからね」と言っておきます。

そうすると、夫はカレンダーを見て頷き、11時頃になると時計を見てトイレに行こうとするのです。

それまでに大きい方が出ればいいのですが、出てない時には時間ぎりぎりにもう一度トイレに行きたいと言うのです。

今日はそのパターンでした。でも・・・

 

訪問リハビリは2単位で40分間です

体温を測って、血圧を測って、脈拍と経皮的血中酸素濃度を測って記録して、夫が車いすからベッドに移ると、もう10分近く過ぎてしまうので、残りの30分間が実質のリハビリ時間です。

30分しか時間がないのに、途中でトイレに行きたくなると、時間の延長はないので、リハビリの時間がなくなってしまいます。現に、今までに何回もリハビリの途中でトイレに行きたくなって中断したことがあるのです。リハビリで体を動かすから、急に催すのでしょう。こればかりは生理現象なので仕方がないとは思うのですが、それでもえむこは残念な気持ちになってしまうのです。まあ、我慢して失敗するよりはいいのですが・・・

 

それで、夫には「途中でトイレに行きたくなったら教えてよ。お腹に手を当てればわかるから」と伝えました。

案の定。リハビリが始まり下肢、上肢、肩関節の関節可動域訓練のあと、腹筋をしようとしたところで「おんなん・なん・なん・・・」と声が出て、何かを言おうとするのです。えむこが「トイレ?」と聞くと、お腹をマッサージするような仕草をして、トイレに行きたいと訴えました。

まあ、こういう場合「言えてよかった」と思うしかありませんよね。失敗することはなかったのだから・・・

夫の用足しは割と早く済んだので、腹筋はできなかったけれど歩行訓練の時間は残っていました。

いつもだったらベッドから4点杖を使って歩行訓練を開始するのですが、今日はトイレから車いすに乗っていたので、そのまま縁側まで行って歩行訓練を開始しました。

でも、いつもと違う方法だったので、高次脳機能障害がある夫は戸惑ってしまい、思うようにできなくなってしまったのです。縁側を往復歩くことはできたのですが、段差の訓練では体重移動がうまくできず、段に上ることができませんでした。

終了時、夫は「どうしてできないんだろう」と言うように、首を傾け、項垂れたように下を向き、暗い顔になってしまいました。自信なくしちゃったんだろうね。

えむこは「そんな日もあるさ」と思いながらも、何だか気の毒になって、PTが帰ってから「もう1回歩いてみる?」と聞いてみました。

夫は首を縦に振って「やってみる」と言うので、昼食前に再度歩行訓練と段差の訓練に挑戦しました。今度はベッドからいつものように歩きはじめ、段差の訓練もやってみました。段差の訓練では体重移動もうまくでき、段差を昇ることも降りることもスムーズにできました。こういう時は「あ~。やってよかった」と心底思います。

ホントはえむこがもっと夫の自主リハビリをしてあげればいいんだけどね。なかなかできないのです。

 でも今日は、相田みつをさんの言葉を思い出し、ちょっと反省しているえむこなのです。

  ある日のつぶやき

   やれなかったのではないんだな

   やらなかったんだな

えむこはできないのではなく、やらないのですよね。きっと・・・