えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

本箱の整理

今朝起きると雨が降っていました。

せっかくの水曜日なのに・・・

水曜日は何にも予定がない日だから、晴れていれば「この間みたいに夫と散歩かドライブに行けるかも・・・」なんて思っていたのです。雨が降っていると、車いすの夫と外出するのは難しいのです。晴れていても出かけないかもしれないけれど、出かけないのと出かけられないのとは気持ちが違うのですよね。

 

そうなると、今日1日をどう過ごそうかと考えます。

それで、今日は本箱の整理をすることに決めました。

以前、書いたことがあるけれど、我家は敷地内に今住んでいる母屋と2階建ての離れ屋があります。夫が脳出血で倒れる前はえむこの拠点は離れ屋の方で、母屋は夫の事務所と主に母が使っていました。でも、車いす生活になった夫にとっては母屋でなければ生活が難しかったので母屋をバリアフリーに近い状態に直し、今は母屋で暮らしています。

家を直す時、事務所として使っていた部屋で日中過ごせるようにと床を張り替え、所狭しと置いてあった事務機器やテーブル類、建築の本や雑誌、カタログ類をかなり処分しました。それで夫が退院する前に母屋の物と離れ屋の物とを入れ替えたりして、とりあえず退院後の生活に困らないようにしておきました。

でも、退院してから1年10カ月経つというのに、未だにしょっちゅう離れ屋に物を持ちに行ったりしているのですよ。

 

病気になる前の夫の趣味は絵を描くことでした。そして、絵を描く時にはいつも離れ屋の方で書いていました。今はまだ絵を描く気にはならないみたいだけれど、それでも道具は半分ぐらいは母屋に持ってきました。でも、絵に関する本は少しだけしか移してなかったのです。その頃はそんなゆとりはなかったからね。

だけど最近は本箱の中から絵に関する本を取り出して見ていることが増えたので、今日は思い切って本の入れ替えをすることにしたのです。

夫に確認しながら本箱の中から読まないだろう本を取り出して、離れ屋に持って行き、絵に関する本を持ってきました。

美術全集もあるけど、それより夫が好みそうな本を選び、とりあえず2段分ぐらい入れ替えてみました。

ミロにユトリロ東山魁夷、大下藤次郎、小池邦夫さんの本・・・

芸術新潮、季刊銀花、太陽、一枚の絵などの雑誌類・・・

山下清谷内六郎片岡球子、川西英さんの版画の図録等、一緒に観に行った展覧会の時に買ったもの。

川西英さんの版画の図録は、たまたま神戸に旅行に行った時に神戸市博物館の前を通ったら特別展を開催中だったのです。もちろん川西英三の版画は知っていたので観てきたのです。偶然出会った展覧会で思わぬ作品を観ることができて感動してきたのを思い出しました。

しゃべることができなくなってしまった夫だけど、そんな思い出の本を通じてえむこと会話が弾むのです。「これはあそこで観たね・・・」とか「これはここだったね・・・」とか「これは素晴らしかったね~」なんてね。

まだまだ全部を移したわけではないから、夫がもっと見やすいように徐々に変えていかなくっちゃ・・・

今日は雨だったけど、1日中絵の本を見て楽しんでいた夫を見て、えむこも嬉しかったですね。