えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

雨の日の外出

昨日、ここ東海地方もついに梅雨入りしました。

そして、今日の天気予報は雨が降ったりやんだりの1日で、時には激しく降る時があるかもしれないとのこと。

朝起きると、すでにシトシトと小雨が降っていました。

今日は装具の足底部のラバーを張り替えてもらうために、回復期リハビリ病院に行くことになっているのです。

さて、どうしましょう・・・

選択肢は3つ。

①今日は諦めて、次回業者がくる日に延期する。

②夫に家で待っていてもらい、装具を持ってえむこ1人で行く。

③雨でも出かける。

業者の人が回復期リハビリ病院に来るのは水曜日と金曜日の午前中のみ。

実は先週、業者の人に「雨が降れば来れないかもしれません」と言ってあります。業者の人は「水・金の午前中に来てくれればいつでもいいですよ」と言ってくれました。でも、梅雨に入ったってことは次の金曜日も来週の水曜日も晴れる保証はないのです。

ではえむこだけで行ってこようかと思いました。

病院までの往復と装具の張替時間を含んでも1時間あれば行けると思います。ただ、時間的に夫のお通じの時間と重なるのです。今日も出そうで出ない状態。そうすると、1人残しては出かけられないのです。

雨はパラパラ・・・

今まで雨の日にはデイケア以外は出かけたことがありません。でも、こうなると思い切って出かけるしかないと思います。

玄関から車庫までは何とか大丈夫。車庫は3面壁があるので車に乗る時も大丈夫。あとは病院に着いてからの車の乗り降りだけが心配です。

それが運が悪いことに、病院に着いた頃が一番大降りだったのです。

でも、正面玄関の前は屋根があって、車を横付けすれば濡れないようになっているのです。それで、そこに車を乗り入れようとすると夫が首と手を横に振って「そこに車を入れてはだめだ」と言うのです。えむこが「いいよ」と言っても頑としてダメだというのです。仕方がないので一旦駐車場に止めて「じゃあ、中で止めてもいいか聞いてくるね」というと、初めて頷きました。

えむこが事務所の人に確認すると「どうぞ、どうぞ、そのために屋根があるのですから自由に使ってください」と言ってくれました。その上「お手伝いしましょうか」とまで言ってくれたのです。

お手伝いは「大丈夫ですから・・・」と伝え、夫をそこで降ろしていました。すると、他の職員さんもやってきて同じように声をかけてくれたのです。

病院とはいえ、その言葉がけがすごくありがたく、感動すら覚えました。

夫が脳出血で倒れ、急性期の病院に入院中には辛くて悲しくなることばかりを経験しました。でも、この回復期リハビリ病院に転院した時には優しさみたいなものを感じ、病棟のホールの前に貼ってあった病院の理念とも思われる文章に涙が流れてきたことを思い出しました。そこには当たり前のことが書かれてあったんだけどね。

今日は雨が降っていたけれど、思い切って出かけてよかったと思います。

装具は完璧になったし、何より優しい言葉に触れることができたから・・・

夫が不自由になってから、ほんの些細な言葉がけに喜びを感じたり、感動したり・・・

健康だった時よりずっと、ずっと人の親切が身に沁みるようになったのです。