私は久しく小説というジャンルの本を読んでいません。若い頃には読んでいたけれど、いつの頃からか、読まなくなってしまいました。理由はよく分からないけれど、本を読んでいて「なんだ、作者はこの人にこの言葉を言わせたかったのか・・・」と思うようになってしまい、素直に読めなくなったからでしょうか。
だから、読みたいと思う本はエッセイとかノンフィクションとか文芸書ばかりです。それでも、新聞小説だけは今でも朝夕欠かさずに、毎日読んではいるけれど・・・
そんな私が小説を買いました。しかも、多くの若者が共感しているという話題の直木賞受賞作品。
アマゾンで買ったわけではないのにアマゾンで貼り付けるのはちょっと気が引けるけれど、この本です。
- 作者: 朝井リョウ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/11/30
- メディア: 単行本
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何故急に小説を買う気になったかというと、理由は2つ。
一つは先週の金曜日(12日)にNHKのナビゲーションという番組に作者の浅井リョウさんが出演していて、その思いに触れたからかな。
ナビゲーションという番組は毎週金曜日のPM7時30分から55分までの25分間、中部7県の視聴者が今最も知りたいテーマを放送するというNHK名古屋放送局の番組です。そして、12日は『浅井リョウって“何者”? ~24歳直木賞作家に迫る~』というものでした。浅井リョウさんは岐阜県の出身なのでね。
私は直木賞も芥川賞も誰がどの作品で受賞したということをニュースで知る程度で、作品の内容には興味がありませんでした。
でも、戦後最年少の直木賞作家である浅井リョウさんは爽やかな若者で、番組内で話す一言一言にすごく興味を持ってしまったのです。そして、応援したくなってしまったのかも。だから、まだ読んでないけれど、20歳で書いたという「桐島、部活やめるってよ」も含め、とにかく読んでみたくなったのです。
浅井リョウさんが作家になる原点は小学校6年生の時だったとか。日記の宿題に先生が必ずコメントを書いてくれることで「読んでくれた人が感想を書いてくれる。それが嬉しくて、忘れられなくて・・・」と語っていました。そして、まだ6年生なのに100枚ぐらいの小説を書いて先生に読んでもらったそうです。先生はそれにも便箋3枚ぐらいの感想を書いて渡したとか。だから、浅井リョウさんは「その時の喜びを今も追い続けている・・・」と言っていました。いい出会いだったのですね。リョウさんも先生も・・・
何だか子育てを思いだすような気がしてきます。
もう一つの理由はナビゲーションを見ていた時の夫の反応です。
「何者」がアップで映し出された時、夫は「お~!!」と歓声をあげたのです。理由は明白。番組も一緒に見ていたから内容にも興味があったかどうかは分かりませんが、挿画を見たからに違いありません。
この石山好宏さんという方の挿画、夫が好きそうだもの。私が「読みたい?」と聞くと、夫はすぐに大きく頷きました。これで、私も買う決心がついたのです。
翌13日に注文して、それがやっと今日手元に届きました。まだ読んでないので感想は書けないけれど、夫はもう3分の1ぐらいまで読んだみたい。
実は私、この間書いた永六輔さんのエッセイも12日に注文し、今日一緒にコンビニで受け取ってきたのです。
- 作者: 永六輔
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2013/06/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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夫が真剣に「何者」を読んでいたので、私は「男のおばあさん」をまずは拾い読み。それは間違いなく面白そうだけど、ラジオで聞いた内容もたくさんあるみたい。だから、早く「何者」を読んでみたいと思うけれど、読み始めると読み終わるまで動きたくなくなりそうで恐ろしいのです。