えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

昨日の続き

昨日、布団に入ってからも考えてしまった。

先の見えない介護で暗闇から抜け出せないでいる人たちがどれほどいるだろうかと。

私の我慢とは次元が違うほどの苦しみや辛さに耐えている人たちのことを。

核家族化が進み、老老介護をするということは、どちらかが死ぬまで続くこと。しかも徐々に介護度は上がっていく。良くなっていくなんてことは、まずないことだから。

だから、やっぱり介護している人に対する支援は必要なのだと思う。どんな支援が必要かということは、昨日書いたように千差万別だから、ここに明確に書くことはできないけれど。

 

それで、テレビの3回目、介護マークの話。

介護マークというものがあることは、以前テレビで知った。でも、忘れていたけれど。

「介護マーク」というのは、介護をする人が、介護中であることを周囲に理解していただくため、静岡県で考案されたもの。「介護中」と書かれたカードをケースに入れ、首から下げることで介護中だと分かるように考案されたものだ。それを付けることで、介護者の心の負担を小さくするために。

厚生労働省でも、各自治体を通じて「介護マーク」の普及を図っているそうで、愛知県でも配布を始めたそうだ。でも、残念ながら、まだ周知されていないのが現状だ。私もテレビで知っただけで、広報で見たわけではないし、付けている人に出会ったこともないのだから。

テレビでは女性(妻)の介護を一人でしている男性(夫)が出ていた。そして、介護マークがなかった時に困ったことを話されていた。

特に困ったことは、女性物の下着を買う時。どれがいいのか吟味ができず、そそくさと買ってきて、使い物にならないことが多々あったそうだ。それと、外出先で女性用のトイレに連れていかなければならなかった時だそうだ。

その気持ち、すごくよく分かる。私は看護師だったから勤務先の病院で男子トイレに入ることはできた。それは白衣を着ていたから。

でも今は車いすの夫と一緒なら明らかに介護中だと分かるけれど、それでも男子トイレには入れない。だから、認知症で歩けるけれど、介助が必要な異性を介護している人にとっては尚更のことだと思う。

以前、高速道路のサービスエリアでトイレに行った時、多目的トイレは使用中だった。そこのサービスエリアでは一般のトイレの中にも多目的トイレがあったけれど、やっぱり、私は入ることができなかった。多目的トイレを使用する人は、夫を含め、みんな一人一人に時間がかかる。それでも長い時間、多目的トイレが空くのを待っていたぐらいだから。

それが、介護マークを付けるようになってからは、そうした時に困らなくなったという。介護マークを付けていると、店員さんが声を掛けてくれたり、トイレで好機の目に晒されることはなく、介助ができるようになったそうだ。

ただ、介護マークは後ろからは見えないことから「腕章にしたらどうか」とか「ジャンバーにしたらどうか」という意見はあるようだ。だけど、どんな物であれ、介護中だと分かるものを身につけることは、介護者の心の負担につながると思う。

私もケアマネに聞いて、介護マークを手に入れようと思ったぐらいだから。