えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

得した気分

今日は雨の予報だったけれど、朝のうちは「ほんとに降るのかしら・・・」と思うほどの青空だった。

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夫がデイケアに出かけ、洗濯物を干してから、JAの産直店までお墓のお花を買いに出た。

40代の頃までは中学の同級生がお母さんとお花屋さんを営んでいたので、少々お値段が張ってもそのお店で買っていた。

だけど、彼女は早くに亡くなり、お母さんも亡くなり、もう花屋さんはなくなってしまった。

 

一人娘さんだった彼女は若い頃に結婚し、相手が養子に入ったけれど、うまくいかずに離婚した。その後、再婚したけれど、その相手からはDVを受けていたらしいと、亡くなってから噂で聞いた。

30代の頃、彼女から「中学時代に辛い思いをしていた」と打ち明けられたことがある。

私と一緒にいれば辛いことから逃れられたと言い「えむちゃんにくっ付いていてばかりいてごめんね」と謝られたのだ。

当時の私は彼女が辛い思いをしていたことには全く気付かず、聞いて驚いてしまった。

ま、知らなくて、普通に接していたことが却ってよかったのかもしれないと、今になると思うのだけれど。

だから、お墓のお花を買うたびに彼女のことが思い出されるのだ。

 

お寺に行くと、そんなに広くない境内にはさくらの木が一本、デーンと立っている。

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今が一番見頃。

見事に花を咲かせていた。

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樹齢何年ぐらいだろうか・・・

私が両手でやっと抱えられるぐらいの幹の太さだ。

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星野富弘さんの詩

 

車椅子を押してもらって 桜の木の下まで行く

友人が枝を曲げると

私は満開の花の中に埋ってしまった

 

湧き上がってくる感動をおさえることができず

私は口の周りに咲いていた

桜の花をむしゃむしゃと

食べてしまった

 

こんなに見事に咲いているのなら、昨日夫と一緒に来ればよかった。

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これも星野富弘さんの詩

 

五つの花びらと

五つの指と

何だか親せきみたいで

さわってみたくなる

さくらの花

 

夕方になってパラパラと雨が降ってきた。

お寺にさくらの木があるのは知っていたけれど、一番見頃のこんないい時にお墓参りができたなんて、何だか得した気分になってきた。