えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

ひとりでふらふら

先週、新卒で入った職場の大先輩Kさんから作陶展の案内状が届いた。

私の事情を知ったKさんは昨年から「忙しいでしょうが一時息を抜くのもいいのでは・・・」と、案内状を送ってくれるようになったのだ。

案内状を見ると、作陶展の開催期間は1週間。

美術館は月曜日が休みなので、私が行ける日は今日しかなかった。

それで、せっかく案内状をいただいたのだからと、今日は美術館へ行って来た。

Kさんは勤務していた頃からきりっとしたおしゃれな方だった。

作品はそんなKさんらしい雰囲気が漂ったステキな大皿やカップなど等、たくさんの作品が展示されていた。 

 

ざっと作陶展を観た後は、一人でのんびりと豊橋公園内の散歩を楽しんだ。

公園内はどちらを向いても、みどり、みどり、みどりと、みどりがいっぱいでとても気持ちがいい。

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この公園内には樹齢300年以上というような木々もあり、それ自体が自然の芸術のようでステキなのだ。

頭上からは「あんたも年をとったわね」と聞こえてくるような気がし、私も見上げて「あなたもね」と心の中で呟いてみる。

ここは私が小学校に上がる前から見ている木々であり、私のことも見てくれていると思っているから、会話もできるのだ。

 

しばらく歩き、今日も三の丸会館でお抹茶をいただいた。

窓から豊川(とよがわ)を眺めていたら、無性に川沿いを歩いてみたくなってきた。

夫には悪いけれど、石階段を降りて川沿いに出るのは一緒の時には行くことができないコースなのだ。

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ここは中学生の頃、自転車で友だち何人かで連れ立ち、時々遊びに来ていたところだ。

 もう半世紀も前のことだから、当たり前のことかも知れないけれど、当時とは比べ物にならないぐらい整備されきれいになっていた。

 

その頃はこの辺りにはボート乗り場があった。

あの頃、襲われそうになって恐い思いをしたことがあるけれど、今ではこんな年寄りを襲う人もないだろう。いや、お金はないけれど「金を持っていそうだ・・・」と襲われることがあるかもしれない。

そんな思い出やら妄想やらを楽しみながらの散歩も悪くはない。

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向こう岸に見えるのは金色島。

子どもの頃にはこ(ん)じき島だと思っていた。金色と乞食では大違いだ。

 

私が歩いていてもムクドリは逃げもせず。

まだ自然がいっぱい残っている。

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振り向けば吉田城。

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高い石段を上がれば入口だけど、今日は扉がしまっている。

内部を見ることができるのは日曜日と祝日だけなので、今日は中に入ることはできない。

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絵の会でもあるのか、イーゼルを立てて描いている人たちが何人もいた。

 

公園内をぐるっと一周。

 お日さまも風も心地よく、時を忘れたかのように一人でふらふらと歩いていた。

 

買物をして家に戻れば私の自由時間はもうお終いだ。

だけど、こんな時が過ごせるからまた頑張れるのだ。夫にも優しく・・・