えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

しあわせの青いハンカチと福まゆ

 昨日は1日雨が降っていたけれど、今日は天気予報通りのいいお天気だった。

雨のあとは予定がない限り、私は草取りをすることにしている。地面が湿っていると、根っこまでしっかりと抜くことができるから捗るのだ。

で、夫をデイケアに送り出し「さあ、頑張ろう!!」と思ったけれど、お日さまを見ただけで、何だかくらくらして後込みしたい気分になってしまった。

そこへ、携帯メールの着信音が鳴った。見ると、友人からで、私の今日の予定の問い合わせだった。すぐに「何の予定もありませーん」と返信すると、折り返し今度は電話がかかってきた。

 

彼女は自営業で今日は仕事の日。

私がスーパーに行くついでにと、彼女の頼まれごとを引き受け、それを昼休みに届けることにした。そして、スーパーでパックのおすしを買い、一緒に食べようという話が纏まった。

 

そうなると、現金なもので俄然元気が湧いてくるのだ。

草取りのスタイルに着替え、今日の草取りは11時30分までと決め、庭に出た。そして目標を達成したのち、シャワーを浴び、着ていたものを洗濯機に放り込み、スーパーに出かけた。

思いのほか買物に時間がかかったけれど、それでも12時30分には友人のお店に到着した。友人の昼休憩は1時30分まで。もう、お茶の準備もしてくれてあった。

 

友人はこの間、一泊で飛騨古川に行ってきたところだ。

旅行の第一目的は、染めと手織りの工房に行くことだったとか。彼女は以前その工房に行った時、彼女の言葉を借りて言うならば「文化財的価値が高い建物の工房や草木で染めた糸を手織りした作品、そしてその作者である方に惚れこんでしまった」そうだ。それで今回、その方と連絡を取ったところ、夕食を誘ってくださったとかで、途切れないほどのおしゃべりを楽しんできたということだった。

で、パックのおすしを食べながら、そんな話を聞かせてくれた。

 そして、私にその工房のハンカチをお土産に買ってきてくれたのだ。

柔らかいタオル地に藍の絞り染め。やさしい色合いでとってもステキだ。

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友人は工房の方に私のことを話したそうだ。工房の建物も作品も私が好むものに感じたけれど、私は行くことができないから。

するとその方が、私と夫に「一つづつ差し上げて・・・」と、ストラップのように作ったまゆを二つ下さったそうだ。

このまゆには「福まゆ」と書かれた説明書が付いていた。そして、そこにはこんな言葉が書いてあった。

繭を紡ぐお蚕さんは、「天の虫」とよばれています 人のお役にたつために生まれ、みかえりも求めず、やがてその命を終えます そのあたたかさは慈しみ どうぞ、お蚕さんの想いがつたわりますよう・・・

組紐 = 橙ー飛騨一位  朱ー茜  黄ー山桃

     緑ー藍x山桃  青ー藍  灰ー飛騨橡そめ

私に下さった黄色の福まゆの組紐の色は朱と白。白に見えるからそれは染めてないのかも。白の福まゆの組紐は青と灰みたいだ。

 

いただいたハンカチや福まゆを眺めていたら、なんだか温かい気持ちが湧いてきた。

これは私にとって、しあわせの青いハンカチと福まゆだ。大事に使わせていただこう。