えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

準備する人がいてのこと

明け方4時30分を過ぎた頃、夫がトイレに起きた。

介助を済ませると5時少し前。昨夜は早くから寝たとはいえ起きるには少し早い。中途半端な時間だと思いながらもう一度布団に潜り込んだ。夜中のトイレは2度目だったので、目を瞑っていると暫くして眠りについた。

 

6時頃、ざわざわと人の声がし始め、バタンバタンと激しく車のドアを開け閉めする音で目覚めた。そしてそのうち、カンカンという金属音が響き出した。

「日曜日だというのにどこかで工事をしているのだろうか・・・」と思いながら、もう眠れなくなってしまったので起きることにした。

 

窓を開けると、家の前の公園に男衆が集まり、盆踊りの櫓を組み立てていた。

そういえば毎年、お盆前の土曜日は町内の盆踊りだ。だから今度の土曜日に備え、準備をしていたのだ。

 

私は気づかなかったけれど、夜中に雨が降ったようで地面は濡れていた。空を見上げれば今にも降出しそうな空模様だけれど、雨は降っていない。とはいえ蒸し暑い。

「お役目とはいえ、朝早くからご苦労なことだ・・・」と思いながら、私は窓からしばらく作業のようすを眺めていた。

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櫓が組まれ、提灯を吊るし、手前にはテントを組み立てていた。

作業が終わったのは多分8時ごろ。2時間ぐらいかかったのだと思う。ほんとにご苦労様だ。

 

作業が終わった頃、今度は子どもたちや女性の声が混じり賑やかになった。そして、暫くすると音楽が流れてきた。そして輪になって踊りはじめた。

♪♪ とよは~し よいと~こ  ♪♪ えじゃないか えじゃないか えじゃないか~ ♪♪ トントンとよはし よ~いところ~ ♪♪

豊橋音頭やら新豊橋 トントン唄やら炭坑節やらを楽しそうに踊っていた。

そして9時30分ごろに解散したようで、いつものように静かな公園に戻っていた。

庭に出ると、櫓の下の紅白の垂れ幕には雨除けだろうかブルーシートを被せてあった。

これで今度の土曜日にはみんなが楽しめるのだろう。

 

最近はこうした人たちのおかげで町内会が円滑に回っているのかも知れないと思うようになった。

盆踊りが済んだ翌日にはまた6時からの片付けが待っている。

どんな行事もこうして準備してくれる人たちがいるから他の人たちが楽しめるのだと思う。

準備が完了した公園を眺めながら、お役目とはいえ「暑い中ほんとにご苦労様でした」と思わずにはいられなかった。