えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

台風のあと

台風15号は朝のうちに温帯低気圧に変わったけれど、またもや大きな爪痕を残して去って行った。

我家のあたりは雨も時折激しく降ったけれど、それより風の方が凄かった。

 昨夜はゴーゴーと唸るような風の音に怖くなり、早々と床に就いた。なかなか寝付けなかったけれど、それでも知らず知らずのうちに夢に中に入り込んでいた。

 

夜中の1時30分ごろ、夫のトイレで起こされると、その後はもう眠れなかった。風が唸る音、公園の木々の枝が擦れあう音、ドアや窓ガラスが揺れる音、洗濯干し場のカラートタンがガタガタと浮いたような音・・・

怖くなるような音が重なり、心配で心配で目を瞑ったままじっとしていた。

夫が入院中にはもっと恐怖で震えていた記憶が蘇り、言葉が話せなくても、歩くことができなくても、夫が隣にいるだけでこれほど恐怖が違うのかと思いながらも、それでも怖くて仕方がなかった。

 

朝起きると、風は止んでいた。

台風が過ぎ去ったあとはいつもそうしているのだけれど、家の周りをぐるっと点検して回った。

離れの方は2010年の夏に屋根も外壁も窓も、外回りは全てりリフォームしたばかり。なので異常なし。物干し場のカラートタンも大丈夫だった。だけど、母屋の軒天井の破風板が数か所剥がれているのを発見。母屋は築50年は経っている古屋だ。風の威力には到底かなわなかったようだ。

他には庭木や公園の木々の枝や千切れた葉っぱが表や庭のあちこちに散乱していたこと、朝顔の棚が倒れかかっていたぐらいの被害だった。

でもまあ、破風板の破損は火災保険の風害の対象になるのでこの程度でよかったと思うことにした。それでも免責額は必要だし、査定金額以上は出ないけれど。

 

夫がデイケアに出かけると、先ずは表や庭に散乱した木々の枝や葉っぱを片付け始めた。そして、保険屋さんの始業時間に合わせて被害状況の連絡を入れた。

保険屋さんは昼近くに来てくれると言うので、それまでは草取りをして待つことにした。

黙々と片付け、黙々と草を取っていたら、あっという間に2時間半が過ぎていた。

水分も摂らず汗だくだったけれど、熱中症にもならず、おかげで表も庭もきれいになった。

 

自然は素晴らしいと思うことの方が多いけれど、本当に怖ろしいものだと思う。

この台風で甚大な被害を受けた方々には言葉もなく、何とも気の毒でならない。