えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

予定通りの一日、斎藤清展へ

美術館に行くと、展覧会を鑑賞した後には必ず全国各地で開催予定(開催中)の展覧会のポスターを眺め、行きたいと思う展覧会があればそのパンフレットを貰ってくる。同様に地元の作家さんたちの展覧会の案内はがきもチェックしてくる。

 

9月の半ば、地元の美術館に行った。その時、隣の市で開催予定の展覧会のポスターが目に留まり、いつものようにパンフレットを貰ってきた。

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東日本復興応援企画  斎藤清展

会期は9月24日から10月24日。

場所は豊川市桜が丘ミュージアム

 

全紙のポスターを見て、私は釘づけになってしまった。夫もじっと眺めていた。で、「これは絶対に行こうね」と二人で話していた。と言っても、夫は話せないから私が話し、夫が頷いたということだけれど。

写真が暗くてよくわからないけれど、ステキな版画ばかりだ。

 

期間があるようだけれど、今は日曜日にしか出かけられない。それも雨だったり夫のお通じがなかったりでなかなか行くことができなかった。もう期日が迫ってきたのでこの間の日曜日には行く予定でいた。にもかかわらず、夫は前日からお通じがなかった。

 

今日は夫の受診日だった。

いつもだったらデイケアに行く日だけれど、受診日は休むことにしている。なので「今日こそはお通じがなくても行こう」と話していた。夫も行きたくて何度もパンフレットを見ていたので首を縦に振った。

 

お天気はいい。

受診予約は10時30分で、家を出るのは少し早めの9時45分の予定。

「お通じがなくても今日こそは行く」と決めていたものの、病院は絶対だけれど、展覧会にも行けるだろうかとちょっと心配していた。けれど出かける直前にお通じがあったのだ。私は安心して「もう最高!!」と大きな声を出してしまった。

 

病院についたのは10時少し過ぎ。ほぼ時間通りに呼ばれ、変わりがないので1分弱で診察は終了。諸々の手続きを済ませ車に戻ったのが10時40分頃だった。

自宅からだと40分ぐらいで行けるけれど、病院は反対方向なので1時間弱かかる。ちょうど昼にかかってしまうけれどレッツゴーだ。

 

予定通り美術館に到着。

何だか申し訳ないと思うけれど、障害者手帳を持っていると本人と介助者1名は無料だ。

今まで手帳を出した時にはチケットはいただけなかったけれど、今日はチケットをくれた。

目録の上にあるのは福島県柳津町河沼郡)にある斎藤清美術館のリーフレット。

 目録を展示見ると121点の展示だった。

 

語彙が乏しいものだからどう表現したらいいのかわからないけれど、どの作品もすばらしいものばかりでかなり見応えがあった。

会津出身ということもあり会津を描いたものが多く、その景色は観ているだけで何となく郷愁を感じ、寒いはずの雪景色には温かさを感じるのだ。

夫からは時折「お~!!」という感嘆の声が上がるほどで、とにかく「ステキ」の一言に尽きる。

 

観終えた後は 特設のミュージアムショップへ。

常にはあまり欲しいと言わない夫が図録を2冊手に取った。

右は桜が丘ミュージアムのもので、左は斎藤清美術館のもの。こちらは作品が大きく印刷されていて、しかも印刷もよく、とってもいい画集だった。

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カレンダーも中を見て、欲しいと指さした。

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全部を写せないから7月、8月のページのみ写真を撮ってみた。

こういった猫の版画もいいよね。 

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もちろん絵ハガキも購入。

夫が欲しいと手にしただけ購入した。山ほど買ってしまったので並べられないのが残念。

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 どこかに旅行に出かけるわけでもなく、美味しいものを食べに行くわけでもない。

それに何かを買うこともないのだからたまには良しとした。

カレンダーは来年1年間楽しめるわけだし、図録も絵ハガキもしょっちゅう眺めるに決まっている。「飯より好き」とまではいかないけれど、それに近しいぐらいなのだから。

 

家に戻ったら1時を過ぎていた。それから昼食を食べ、夫はいつも通りお昼寝に突入。

私はそれからもやることがいっぱいで少々疲れたけれど、心は満ち足りていた。

行ってよかった。行くことができて本当によかったと。