えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

さくらが咲いた

19日(土)に東海地方の桜が開花したと発表があった。

我家の前の公園にもソメイヨシノが10本ほど植えられている。窓から見る限り咲いている様子はなかったけれど、ひょっとしたら咲いているかもしれないと思い、すぐに見に行った。でも、やっぱり蕾は固く、色付いてさえもいなかった。

 

先週の火曜日(22日)、訪問リハビリの理学療法士Yさんが「桜が咲いたら階段を下りて見に行きましょう」と言って下さった。

夫は全介助でなければ一人で立っていることも、歩くこともできないけれど、訪問リハビリでは四点杖を使い歩行訓練を行っている。段差の訓練も行っているけれど、通常は玄関の上がり框の上り下りぐらいで、せいぜい2段ぐらいだ。

それなのにYさんは去年も2回、汗だくになりながらこの階段を介助で上り下りさせてくれたのだ。

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その日から公園の桜を見に行くのが私の日課になった。夫がデイケアの日には送り出したその足で見に行き、夕方もお迎えの前にもう一度確認していた。家にいる日はゴミ出しのついでとか、洗濯物を干しに出た時、取り込みに出た時などに。そのぐらいの時間ならトイレさえ済んでいれば公園に行くぐらいは大丈夫だから。 だけど、いつまでたっても咲き始める気配はなかった。

 

それが一昨日28日(月)、やっと数輪の花が咲いているのを見つけた。そして、たくさんの蕾もピンク色に膨らんでいた。

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咲いていたのは1本の木に数個だけ。

 

何でも咲き始めは初々しくてステキだ。

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昨日はYさんの訪問リハビリの日だった。

ここ数日間暖かかったけれど、窓から見る限り咲いている花は増えている様子はなかった。それでも公園まで見に行ってみたけれど、やっぱり開花状況は1分にも満たないぐらいだった。そんな状況なら歩行訓練で公園までは行かないだろうと思ったけれど、一応階段に落ちている五色椿の花殻を掃除し、鳥たちの置き土産を水で洗い流し、きれいにしておいた。でも、予想通り昨日の歩行訓練は玄関の外に出たところで引き返すことになった。そこからでも多少の桜は見えるので、見るには見たのだけれど。

 

今日は花曇りというようなお天気。お日さまが出ていない分、少し肌寒いけれど、桜は木によって1分から3分咲きぐらいになったような気がする。

 

来週の火曜日はどうだろうか。

四点杖を使い、ほぼ全介助でとはいえ、満開の桜を自分の足で歩いて見に行けたらどんなにいいだろう。そう思いながら毎日桜を眺め「神様、どうか来週の火曜日まではきれいに咲かせておいてください。葉桜でも構いませんから」なんて、勝手なお願いをしているのだ。そして「どうか雨は降りませんように」と願っている。今の夫には家の前の公園まででもさくらを見に行けることはすごいことなのだから。