えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

高枝鋸

今年はチャドクガに心底悩まされた。

というか、過去形ではなく今も悩まされている。

 

チャドクガは年に2回も産卵するという。その2回目が8月らしい。この間から、五色椿にだけはまだいるようだと思っていた。

何回か書いているけれど、五色椿の木は私が知る限り樹齢50年以上だ。だから幹は太いし、高さも私の背丈の2倍以上はある。しかも、入り口横にある階段のすぐ脇に植えられているので道路からしたら私の背丈の3倍ぐらいもあり、剪定や消毒などの手入れをするのも大変だ。それより何より、郵便配達の人が通る階段に枝が覆いかぶさるように茂っているし、道路にも枝が少し出ている。チャドクガの幼虫を見つけてからというもの、人に危害が及ばないかと心配でならなかった。

 

今年は高枝切りばさみで切り取れるだけの枝や葉っぱは切り落とし、消毒も何度か行った。それでも、太い枝や、かなり高いところの枝は切ることができず、念入りに消毒を行い対処した。

それなのにまた見つけた。こうなればもう私でも手入れができる高さに切るしかない。

とはいえ、我家には生木を切る鋸や剪定ばさみはあるけれど、それでは高いところまでは切ることができない。

 

この間、自転車で買い物に出かけた時、鋸が付いた高枝切り鋏で高い枝を切っている人に出会った。「あれなら切れそうだ」と思ったけれど、高枝切りばさみはある。だから鋸が付いているとはいえ買う気になれなかった。長い棒に生木を切る鋸を括り付けたらどうだろうか、私にうまく括り付けられるはずはないか・・・等など、考えていると、高枝鋸というものがあることが分かった。ネットで調べると「地方のホームセンターにはないかもしれない」と書いてある。それならネットで買おうと思ったけれど、もしも実店舗に置いてあれば後で替え刃が必要になった時のことを考えるとその方がいい。ということで一番近くのホームセンターへ行ってみた。でもそこには置いてなかった。ちょっと迷いながら離れているホームセンターまで足を伸ばしてみるとネットで一番人気のメーカーではなかったけれどあった。値段は6000円弱。買ったとして、五色椿を剪定してしまえばもう大きな木はなくなり高枝鋸の出番はない。だけど、シルバーの剪定の人にチャドクガの幼虫が付いている木の剪定は頼めない。チャドクガに対応してくれる業者に依頼すれば6000円では到底済まない・・・。高枝鋸を前にしばらく悩んでいたけれど、結局は買うことにした。

 

高枝鋸を買ったもののお天気が悪い日が続いたり、歯医者さんの予約が入っていたりして使う日がなかった。

まだ私の住む東海地方は梅雨が明けてない。だけど、この間の木曜日は梅雨明けしたようないいお天気だった。そして夫はデイケアの日だ。

 

夫がデイケアの日は約7時間が私の自由時間になる。とはいえ、買い物にも行かなければならないし、昼食の時間もある。だから、庭仕事に使える時間は午前中の3時間とデイケアから帰宅する夫を待ちながらの1時間だけだ。夕方の1時間は片付けがいらない草取りにしか使えないから庭木の剪定は午前中の3時間だけだ。

 

夫がデイケアに出かけるとすぐに高枝鋸を取り出し五色椿の剪定を始めた。高枝鋸はなかなか使い勝手が良かった。私でも、高い枝や直径5センチぐらいの枝なら難なく切れる。ただ、切った枝は翌日の燃やすごみで出せるように細い枝の部分や葉っぱは切り落としてビニール袋に入れ、太い枝は紐で縛ってまとめておくところまでやっておかなければならない。だから一気にやってしまいたくても3時間ではとてもできない。できたのはほんの一部だけだ。それでも階段に覆いかぶさっていた部分だけは切ることができたのでホッとした。

同じペースで行ったとしたらあと3、4回はかかりそうだ。もう花芽が付いていてかわいそうな気がするけれど、今年の冬は花は諦めて来年の春までには私の胸の辺りまで小さくしてしまう予定でいる。

高枝鋸、買ってよかった。いい仕事をしてくれそうだ。