えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

市内電車に乗って

木曜日、ガタゴトと市内電車に揺られ、駅前まで行った。

目的は30代から40代の頃、夫とたまに行っていた喫茶店で開催中の水彩画のスケッチ展(回顧展)を見に行くことと、他にもいくつか。

 

茶店がある商店街には駐車場があり、30分までなら無料券がもらえる。駅前にも公共駐車場があり、そこの駐車券も手元にたくさんある。なので、いつもだったら車でサッと出かけるところなのだけれど、この間から電車に乗りたいという思いがむくむくと湧いていた。本当はJR に乗りたいのだけれど、それはムリなのでせめて市内電車で行ったというわけだ。 

 

最寄りの電停まで歩き、そこから駅前まで電車で 約30分。「新幹線なら名古屋まで行ってしまうなあ・・・」と思いながら、見慣れた景色を眺め、それでも贅沢な時を過ごした。

 

駅前から商店街の中を歩き、目的の喫茶店までは5分程度。そこの商店街はもう10年以上も通っていないような気がするけれど、歩いている人もまばらで何だか寂しかった。

 

コーヒーを飲みながら水彩スケッチを楽しみ、自分のことは棚に置き「マスターも年をとったなあ・・・」なんて思う。

 

茶店を後にし、今度は違う商店街へ。こちらはメインの商店街なのにやっぱり人通りは少ない。「ほんと、田舎だなあ・・・」と思いながら都市銀行へ行く。

用足しを済ませ、今度は手芸店を散策。そして、駅ビルへ。欲しいものはあったのだけれど、買いたいと思えるほどではなかったし、大きなものは車ではないのでやめておいた。デパ地下か駅ビルの食料品売り場で夕食用の総菜でも買って帰ろうかと思ったけれど、食べたいものも見つからず「いつものスーパーへ行こう」と早々に帰ることにした。

 

市内電車の本数は多いのですぐに来た。そして、またもやガタゴトと揺られ、見慣れた風景を眺めながら、電車を楽しんだ。

 

片道、約30分。10月までは150円だった運賃は消費税が上がり、180円になった。往復運賃360円とコーヒー代420円。私にとって780円の贅沢だ。だけど、それだけで十分楽しめるのだからなんと幸せなことだろうか。