えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

車いすのこと

今日は夫がデイケアの日。

疲れていたのか、気の緩みなのか、はたまた甘えなのか、えむこはアラームが鳴っても起きられませんでした。起きた時には時すでに遅し。もう送迎車には間に合わない時間になっていました。仕方がないので、今日は久しぶりに送って行くことにしました。夫としてはその方が嬉しいことだから、良かったのかも・・・

それで、家を出る段階になって、外用の車いすを準備すると、右側のタイヤがペッチャンコになっていることに気づきました。

昨日、外出から帰宅した時には何ともありませんでした。でも、明らかにペッチャンコなのです。パンクかもしれないと思い、先ずはタイヤに空気を入れてみました。でも、入れた先から空気が抜けていくのです。ケレップかも知れないと思い、部品を外してみたけれど、それらしきものは見当たりません。

退院してから2年と1ヶ月。初めての経験でした。

そのままの状態で車いすを使うわけにはいかないので、福祉用具をリースしている業者に電話を入れました。

我家では家の中用と外用の2台の車いすをリースしています。こんな時ぐらい家用の車いすを一時的に使ってもいいけれど、やっぱり家の中と外とは別にしたいと思うのです。

業者に連絡すると「すぐに代替え品を持って行きます」と言ってくれました。感じも悪くないし、対応も悪くありません。そして、時間通り、すぐに持って来てくれました。でも・・・

「外用の車いす」と伝えたけれど、持って来てくれたのは家用と同じ車いすだったのです。

家用は我家の状況から幅の狭いもの。そして、フットサポートと、アームサポートは右側を外してあります。でも、重量は重たいのです。外用は標準型の車いすで、かなり軽いものです。そして、アームサポートだけ右側を外してあります。フットサポートは跳ね上げて使っても車いすの幅があるので問題はないし、外では介助で移動することが多いので外さない方がいいのです。

福祉用具は夫が退院前からSさんが担当してくれていました。でも、Sさんはご主人の海外転勤を期に退職してしまったのです。それ以後は誰でもわかるからと、電話に出てくれた人に依頼しています。

Sさんはすごく気が利く人で、車いすを決める時にも適切な意見をくれました。そして、家用の車いすは部品を外したりして、その車いすがより使いやすいようにしてくれました。家に来てくれる時には「そろそろ空気がなくなる頃だろうと思って・・・」と、空気入れを持参してくれるような人なのです。

多分、Sさんだったら「外用」と聞いただけで、標準型の車いすを持って来てくれたと思います。

外用は幅は標準で構わないのです。それより外出する時にたたんで車に入れる時の労力を考えると、少しでも軽いものがいいのです。家用は家の状況を考えると、夫に対して可能な限り幅が狭いもの。持ち運びをするわけではないから、多少重量はあっても構わないのです。車いすの幅が狭い分、フットサポートとアームサポートは使うことがない右側を外してカバーする。家では自分で足こぎをして移動するから健側のフットサポートは必要ないのです。Sさんはそういった細かいところまで配慮し、少しでも使いやすいように考えてくれた人ですから。

でも・・・

今日は多分、良かれと思って家用と同じものを持って来てくれたのだと思います。そちらの方が特殊なものだから、標準のものよりいいと思ったのでしょうね。

でも、外で使うということは幅が狭い必要はないのです。しかも部品は付けたままだから、狭い車いすがより狭く、夫にはかなり使いにくいのです。しかも、車に積み込む時のえむこの負担も大きくなるのです。

えむこは、持って来てくれた車いすを見た途端「あ~」と、がっかりしてしまいました。でも、これは業者に説明する時に「外用」としか言わなかったえむこの落ち度だから仕方がありません。きちんと説明すれば標準のものを持って来てくれたと思いますから・・・

だけどね。今日1日、夫がすわり心地が悪いままデイケアで1日過ごしていたと思うと、何だか申し訳ないような気がするのです。夫が自分の気持ちを話すことができればこんなふうには思わないのかも知れませんが。

いい勉強をしたと思います。多分、数日のうちには新しい車いすを届けてくれるはずだから、それが早く届くようにと待つことにします。