えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

母親記念日

何年か前、子どもの誕生日は「母親記念日」なのだとどこかで聞いたか何かで読んだ。

それから子どもの誕生日が来ると「今日は私の母親記念日だ」と思うようになった。

そして、今日がその母親記念日だ。

 

長男も次男も18歳まで親元で暮らし、大学進学とともに家を出てそのまま巣立っていった。

だからもう、二人とも親と暮らした月日をはるかに超え、今では年に3回ほどしか会うことすらなくなってしまった。

 

親から独立した当時はもっとやってやりたかったとか、何もしてやれないうちに・・・と思い、ちょっと寂しかった。

何度か書いた気がするけれど「子どもは成人したら親の子ではなく、社会の子になる。そして、今度は親に代わって社会が子どもを育ててくれる」という。

そして、文字通り、親が足りなかった分は社会が育ててくれたと思う。

長男は結婚してからはパートナーにも育ててもらい、子どもたちが生まれてからは子どもたちにも育てられたと思っている。

あと、私にしてやれることは老いていく姿を見せること。死にゆく姿を見せてやることぐらいだろうか。

ちょっと寂しい気がするけれど、親以外の人たちに育ててもらえたことに感謝して心の中でおめでとうと言っておこう。

そして、家族仲良く、健康で過ごせるようにと願っている。

フル回転の一日

1週間が過ぎるのって本当に早い。

まあ、私の場合、木曜日の夕方になると1週間が終わったと感じてしまうのだけれど。

 

月曜日、夫がデイケアに出かけ、ホッと一息つけたと思った。

その日のことは前回書いたけれど、この何時間かの自由があるだけで気分転換ができる。

火曜日はいつものように訪問リハビリ。午前中は掃除洗濯、リハビリ・・・と続き、あっという間に過ぎ、午後からはだらだら過ごし、1日が終わった。

 

水曜日は2か月に一度の美容院だった。美容師さんは友人のお姉さんの友人で、私が美容院が苦手で行くところが見つからずに困っていた時に友人が紹介してくれた方。もう40年来のお付き合いで、今では友人と言える関係になっている。

とはいえ、いくらおしゃべりが楽しくても外で会う時とは違い、美容院で半日がつぶれた感は拭えない。

その日は午前中いっぱいは美容院で午後からは久しぶりに本屋さんへ行った。何か一つでも自分の楽しみに使える時間があると嬉しい。

 

木曜日は振り返るとフル回転の一日だった。

夫がデイケアに出かけるとすぐにどうしてもやっておきたかった側溝の掃除にかかった。草は取ってあったので生け垣の剪定後に残った細かい葉っぱや公園の落ち葉と風で飛んでたまった土砂の掃除だけ。それだけでも1時間近くかかってしまったけれど、それができただけで日曜日の530運動のことを考えたらホッとした。

 

側溝の掃除が済めば夕方までは気の向くままに動き回ることができる。

予定はリボン刺繍用のリボンを買いに行くこと。だけど、行こうかどうしようかと迷っていたところが3つもあった。

一つは月曜日から喫茶店のギャラリーで開催中の古裂の洋服やバックや小物の作品展(展示即売)。欲しいものがあるわけではないので見たいだけ。とはいえ、見に行けば気に入ったものがあれば買ってしまいそうだから迷いに迷っていた。

二つ目は文化会館で開催中のシルバーさんたちの作品展。絵画に書道、水墨画や写真、絵手紙、編み物や袋物などの手芸などなどの展示。失礼を承知でいってしまえば、皆々が素晴らしい作品というわけではないけれど、シニアの方々が頑張っていると思うと私も頑張ろうという気になってくる。

三つめは文化会館近くのギャラリーで開催中の等迦会というグループの小品展。

で、結局はリボン刺繍用のリボンを買いに行きながら 3つとも見に行ってきた。

そして、古裂の作品はどれもがとっても素敵で裂き織のバックを衝動買いしてしまった。

シニアの作品展はやっぱり頑張ろうという気になったし、小品展は地元の画家たちの作品展なので魅力的な作品ばかりだった。その上、小さなギャラリーで出品者の方だと思うけれどギターを奏でながら歌っていらした。たぶん、岬巡りだったと思うけれど、穏やかなというか、優しいというか、甘い歌声というか、何とも言えず温かい気持ちに包まれて得した気分で帰宅した。

家に戻ったのは12時30分ごろだったと思う。

昼食を済ませ、洋裁のことで聞きたいことがあったので友人に電話をすると「おいでよ」と言われ、またまた出かけた。

こういう時は元気な証拠。

友人宅から帰宅して夕食の準備をし、今度は草取りをしながら夫の帰宅を待った。

本当に目いっぱい動き回り、それで私の1週間は終わった。

今日のこと

また新しい週が始まり、夫はデイケアに出かけた。

夫がデイケアの日の前日には夫が出かけたら「あれをして、これをして、あそこに行って、これもして・・・」と、考えてばかりいる。

 

今度の日曜日は530運動だから、今日のうちに側溝周りの草を取っておこう。そうすれば前日に落ち葉の掃除をすればいい。

今日は母の命日だから、側溝周りの草取りを1時間ぐらいで済ませ、JAのお店でお花を買って、その足でお墓参りに行こう。

 そして、台所の買い物をして、喫茶店で今日から始まる手作り展にも行きたいし、手芸店にも行きたい・・・

 

昨日の夕方の天気予報によると、今日の午前中は曇り。12時ごろから3時ごろまで雨。その後は曇りだった。

 

ところが、夫がデイケアに出かけるとすぐにポツ、ポツと雨が降り始めた。洗濯物を部屋干しにして外を見ると空は暗いけれど、雨は降っていない。

予定を変更して本降りになる前にお墓参りに行くことにした。

JAのお店に着くと、もうとっくに開店していると思ったのにまだ開店まで15分もあった。残念ながら、家に戻るほどの時間でもなかったので車の中で待つことにした。お店の開店と同時に入るなんて初めての経験かもしれない。

 

お墓参りを済ませ家に戻るとまだ降っていなかった。よし、よし、側溝周りの草取りぐらいはできそうだ。この間、シルバーさんが生け垣の剪定をしたばかりなので細かい枝が落ちているけどそれは530運動の直前にきれいに掃くことにして草だけは取ることができた。1時間の予定だったけれど30分足らずでできたので残り時間は庭の草取りもした。

シュウメイギクはまだまだきれいに咲いている。

f:id:emukobb:20091013161305j:plain

草取りを済ませ、買い物に行き、帰るころになると本格的に雨が降り出した。

 

買い物を終え家に戻ると雨は降っているし、寒いしで、もう手作り展も手芸店もどうでもよくなってしまった。

どうしても行きたかったお墓参りには行けたし、やっておきたかった側溝周りの草取りだってできたのだから今日はもうそれで十分だ。

電気ストーブも出したし、ホットカーペットも出したし、夕食の準備も完璧だ。

部屋のエアコンもつけて温かくしてあるし、あとは夫の帰宅を待つばかりだ。雨はポツポツ程度だし、まずまずよかった。

どんなに忙しくても

今月、我家のカレンダーには予定がぎっしり書きこまれている。

友人は何も予定がないと「今日は何をしよう」と考えてしまい、気持ちが沈むというけれど、私は予定があるというだけで疲れてしまう。何と軟な神経をしていることだろうと思う。

 

先週の木曜日は夫の脳外科受診だった。月曜日は私自身の眼科受診。水曜日は夫の整形外科受診と二人のインフルエンザの予防接種。そして、木曜日はシルバーさんが生け垣と庭木の剪定に来てくれた。

脳外科受診の木曜日は夫がデイケアを休むし、シルバーさんが来てくれた日はデイケアには出かけたけれど、気持ちの自由はない。買い物ぐらいは出かけることができるし、実際に郵便局にも信金にも買い物にも行ったけれど。そして、今日は夫の歯科受診だった。

 

夫は3か所の病院にかかっていて、どこも3か月に1度の受診だ。それなのにすべてが同じ月に重なっている。一度、歯科の受診日をずらしてもらったことがあるけれど、台風か何かで予約を取り直し、また重なってしまった。

 

あとは来週、母の命日に実家のお墓参りにいくこと。自分の美容院に行くこと。

25日は530運動の日だ。その前には家の周りの草取りもしておきたいし・・・

再来週には義父の命日が来るのでお墓へお参りに行くこと。

今月は他にも思わぬ用事ができたりして本当に気ぜわしくて、気持ちが疲れてしまった。

 

今日、夫の歯科受診中に待合室にあった地方紙を読んでいた。

その地方紙には今日の運勢欄があり、私の運勢のところには「どんなに忙しくても感謝と笑顔を忘れないように」と書いてあった。

運勢を信じるわけではないけれど、何だか見透かされたような気がして一人苦笑いだ。

帰宅してからも「どんなに忙しくても感謝と笑顔、感謝と笑顔・・・」と心の中で言い続けていた。雨が降らなくて感謝。無事に受診が済んで感謝。きれいに磨けていると褒めてくれて感謝。感謝、感謝・・・

夫の病院受診

今日は夫の脳外科受診の日だった。

何回も書いてしまうけれど、病院予約の1週間前になるとNHKテレビの夕方ニュース情報番組の天気予報を見ては一喜一憂する日が始まる。

 

先週の木曜日の天気予報では今週は水曜日も晴れ、木曜日も晴れの予報だった。金曜日の天気予報では金曜日も晴れ。予約日の前日も当日も翌日も晴れの予報ならば当日は絶対に晴れると確信し、安心していた。

ところが、喜んだのも束の間で数日後には台風14号が発生したと言い、水曜日の午後からずっと雨の予報に変わってしまった。

台風は高気圧の影響で進みが遅いというし、偏西風の影響で進路も東に変わるといい、しかも秋雨前線が停滞し大雨になるという。

それからはもう、受診日のことが頭の中から離れなくなってしまった。夫が車いす生活になる前にはお天気のことでこんなに何日も頭の中がいっぱいになるなどということはなかったのだけれど。

ただ、救いは木曜日の今日は1日中雨だけれど大雨にはならないだろうという予報だった。

 

今朝、起きるとやっぱり雨が降っていた。だけど、傘がなくてもきっと大丈夫だと思われる程度にパラパラと。ちょっと安心した。

朝食を済ませたころには本格的に降りだし、がっかり。「ふー」とため息が出る。

それが、出かけるころにはまた傘がなくても大丈夫そうな降りになった。

で、ちょっと早かったけれど、本格的に降りだす前に出かけた。

 

予約時間は10時30分。いつもはそんなに待つことなく呼ばれるのだけれど、今日はまだ9時30分の予約患者を診察中だった。

病棟から受け持ち患者の急変で呼ばれたとか、何か遅くなる事情があったのだろうかと想像しながらなるべく蜜にならないところで待っていた。

 

それでも予約時間の30分後ぐらいには呼ばれ、診察はすぐに済んだ。

 

帰るとき、夫を駐車スペースで乗せることができないほど雨は本格的に降っていた。

我家の車は助手席が回転しながら外側まで出て下がるタイプの福祉車両だ。雨が降っていると屋根のない駐車スペースで夫を乗せることはできない。

仕方がないので夫を屋根のある所で待たせ、急いで車を取りに行き、夫も車の座席も車いすも濡れないようにと、車寄せの歩道ぎりぎりのところに止めた。風がなかったので何とか濡れることなく車に乗せることができ帰宅した。

 

家に着くころにはまた傘がなくても大丈夫なほどの降りになった。

 

こうして、今日の受診は無事に終わった。

終わってみれば大したことはないことなのにとにかく疲れた。

今月は歯科受診もあるし、整形受診もある。整形だけは予約ではないので雨の心配はないけれど、また来週は天気予報を見ては一喜一憂する日が続くと思うと「ふー」とため息が出る。

作る楽しみと貰ってもらえる喜びと

しばらく前のこと、夫がデイケアから帰宅するのを待っていると ご近所さんに出会った。

ご近所さんは私の中学、高校の同級生でもあり、夫とは中学時代に同じ部活の仲間でもあった方の奥さんだ。

とはいえ、我が家とすごく親しいというわけではなく、今は会えば挨拶をする程度、時間があれば少し立ち話をするぐらいのお付き合いだ。

 

たまたまお会いしたその時、彼女が「梨はお好き?」と聞いてきた。

そういう時ってちょっと返事に困る。多分、好きだと答えたら下さるつもりだと思うから。で、戸惑いながらも「果物は何でも大好きですよ」と答えた。

すると翌朝、頂き物だけれど食べきれないからと立派な梨を届けてくださった。

それで、お礼に作り置きしてあった立体マスクと仮置きマスクケースをセットで差し上げた。すると、仮置きマスクケースを見て「こういうのを使っている人がいて、私も欲しくて探していたのよ」と、すごく喜んでくださった。

私が差し上げたのは手作りの立体マスクとそのサイズに合わせた大きめの仮置きマスクケース。最近は市販の不織布のプリーツマスクが手に入るようになり、彼女はそのマスクを着けていた。それで、それ用の仮置きマスクケースがあと少しで完成する状態になっていたので完成したらそちらも差し上げると約束をした。彼女は「関東に住む娘にもあげたい 」と言われたのでその日のうちに4個完成させ、彼女のところに届けた。

f:id:emukobb:20200908175436j:plain

 私は作りたい人。こうして喜んでもらえるとすごく嬉しくて、作る意欲が湧いてくる。

 

同じような柄なので写真は撮ってないけれど、実は、昨日も大きいサイズ1個、小さいサイズ2個、仮置きマスクケースを完成させた。これは正月までにいくつか作り置きしておき、来てくれた人たちにお年賀であげようと思っている。聞いてみて欲しいと言われたら、だけれど。

 

 

そして、この間作った女の子のブローチを友人に見せたら「かわいい‼ 私にも作って」と言われたのであれから3個作った。 

f:id:emukobb:20200913204242j:plain

友人にはそのうち好きな子を選んでもらった。

そのあと、もう一人欲しいという人が現れたのでまた2個作って(同じものなので写真は撮らなかった)貰ってもらった。

それを一人は黄色の手づくり帽子に着けて、もう一人はエプロンの肩紐が落ちないようにといつも使ってくれている。

残りは私の分と、年末に帰省する孫や年始に来てくれるだろう女性陣にあげる予定。

 

他にもだいぶ前に刺繍だけして放っておいたデニムの生地で巾着を作った。

f:id:emukobb:20200924094703j:plain

これもそのうち誰かにあげる予定。

 

他にも晒に刺繍をしてみた。

f:id:emukobb:20200909182558j:plain

これはいつになるかわからないけれど、できれば正月までには巾着にするつもり。 

 

私は作ることが楽しみだから、それを喜んで貰ってくれる人がいて、実際に使ってくれると嬉しいし、作り甲斐がある。

 

正月に来てくれる長男のお嫁さんや孫、甥っ子のお嫁さん、兄嫁さん、義姉、義弟のお嫁さんや姪たちが私のターゲットというか、私を喜ばせてくれる人たちだ。

あれから10年

2010年9月29日の夕方、夫は脳出血で倒れた。

あれからもう10年が経った。

この10年間を振り返ると、色んなことがありすぎて「お互い、ここまでよく頑張ったな」と感慨深い。

 

運ばれた急性期病院で開頭血種除去術を受け、2か月間入院。術後、10日ほどは意識がない状態が続き、意識が回復した後も夫には多くの後遺症が残り、どこまで理解できているのかわからない状態だった。

その後、回復期リハビリ病院に転院し、4か月間入院リハビリを受けた。しかし、右半身マヒ、失語症、失認、失行、右半側無視とまではいかないものの右半側注意障害・・・等々、沢山の障害が残ったまま、合計6か月の入院生活を経て自宅に戻った。

そして退院後、訪問入浴と訪問リハビリを受けながら自宅での24時間介護が始まった。

 

1か月後には夫の退院を見届けたように義母が亡くなり、二人だけの生活になった。

当時、夫の状態を見ながら大急ぎで近くのスーパーへ行くのが精いっぱいだった。それでも帰宅すると転倒していたことがあり、当時は気が休まることがなかった。

私は自分が選択したことだから必死だった。だけど、近くに住む夫の弟や姉はそんな状態を見かねたのだと思う。夫にデイケアに行くことを勧めてくれ、夫は週2回デイケアに行くことになった。そして、現在は3回になった。

 

こうして、10年間の想いを書き始めたらいつまでも続きそうなほどある。

だけど、10年も経つと二人の生活リズムは落ち着き、自由が利かなくなったとはいえ、今の状態をすべて受け入れ、二人とも心穏やかに暮らしている。

「もしも一つだけでも希望がかなうならば・・・」と考えることもあるけれど。

 

今は体力の衰えを感じながら、あの時、命まで奪われなかったのだからこのまま少しでも長く、穏やかな生活が続くようにと願うばかりだ。