えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

夜空の星

台風27号が通りすぎ、この辺りでは昼ごろから青空が広がり始めた。そして、木枯らしのような冷たい風が吹き、もう秋というより、一気に冬になってしまったように感じる一日だった。

雨のあとは空気中の塵埃がきれいに洗い流され、空が澄んで見える。「こんな日は多分、お星さまがきれいに見えるだろう・・・」そう思いながら、夕方、庭に出ると、西の空に宵の明星がただ一つだけ。

実は私、夜空を眺めるのが好きなのだ。特に寒くなってからの夜空が大好き。富士山と一緒で、空気が澄んでとてもきれいに見えるから。

昭和38年に作られたこの歌も大好き。
坂本九(KyuSakamoto) 「見上げてごらん夜の星を」 - YouTube

 

私が夜空を眺めるのが好きになったのは、この歌が作られるよりずっと前のこと。

それは小学校4年生の時までさかのぼる。

おそらく、当時の学校は今とは問題にならないぐらい穏やかなところで、先生方ももっと自由だったのだと思う。

4年生の担任は省三先生。

小学校では担任が全教科を教えていたけれど、省三先生は理科が専門なのだと大人になってから知った。

だからなのか、夏休みには生徒たちを昆虫採集や植物採集に連れて行ってくれ、冬には校庭で星座の観測会をしてくれた。

多分、強制ではなかったと思うけれど、私はいつも参加をしていたと思う。そして、意識して夜空を眺めたのはその時が初めてだったのかもしれない。

その時に覚えたのが北斗七星と北極星。北斗七星をなかなか見つけられないでいる私に先生は丁寧に指で示し教えてくれた。

今でもそれしか分からないけれど、その頃は今よりずっと空が黒く澄んでいて、星がきれいだったと思う。だから、その神秘的でステキな夜空に輝く星に魅力を感じたのだろう。

そして、数年後にヒットしたあの歌も大好きになったのかも知れない。

今は、冷たい空気を吸いながら夜空に輝く星を見ていると、何だか心まで洗われるような気がしてくる。だから、50年以上経った今でも、夜空を眺めることが好きなのかも知れないと思う。

まあ、夜空にキラキラと輝く星を見て、嫌いだと思う人はいないかもしれないけれど。

今日も夜になってからはたくさんの星が輝いていた。

まるで「ささやかな幸せを祈っているよ・・・」と言ってくれているように。

夜空の魅力を教えてくれた省三先生には小学校を卒業以来お会いしたことはない。でも、新聞の投書欄や俳句の投稿欄でお名前を拝見したことはある。多分、同姓同名ではなく省三先生だと思いながら読んでいるけれど、お元気にしてみえるだろうか・・・