今週の初め、T子さんから絵手紙が届きました。
絵はゼラニュームだそうです。
T子さんは昨年末にご主人を亡くされ、今は一人暮らしです。
ハガキには「一人の生活にも慣れてきたけど、朝起きるとたっぷりある時間をどう使ったらいいのか迷っています」と書かれていました。そして「老人会にも入会し、なるべく人と会い、会話をするように心がけています」とも。他にもいっぱい書いてあったけど、最後に5月16日・30日は暇よと・・・
夫にも絵手紙を見せると「お~お~お~」と声を出し、にこにこ顔で大喜びです。そんな顔を見るだけで我家は明るくなるのです。
それで、えむこもすぐに「私もヒマヒマしてます」と、夫が描いた紫タマネギのハガキ絵を使って返事を出しました。
そして、今日はT子さんがヒマだという16日。
でも、今日は夫の装具の申請のために市役所へ行く予定でした。だから、T子さんには30日に連絡をしようと思っていたのです。それが、市役所に出かける頃、ちょっとしたことからえむこの気分は急降下し始めたのです。大したことではないのですよ。でも、いったん気分が下がり始めるともうダメなのですよね。
市役所で手続きをし、買物を済ませたら11時頃。どうしようかと迷ったけれど、何だか人恋しくなってしまったえむこはT子さんにランチに付き合ってもらおうと電話をしてみました。
T子さんは「家においでよ、おいでよ~」と言ってくれたので、結局遊びに行くことにしたのです。産直店で買ったブルーベリー入りの餅菓子を持ってね。
コーヒーをごちそうになり、お昼は歩いて行けるラーメン屋さんへ行きました。
食後は「気分が明るくなるように、何処か散歩ができるところにでも行こう」と言うことになりました。
そして、まずは正宗寺というお寺へいきました。正宗寺は三方が山で、豊かな緑に囲まれた由緒あるお寺なのです。参道はスギやヒノキの巨木がうっそうとしていて、紅葉もとってもステキです。今の時期はシャガの花が見事だろうと出かけたけれど、残念ながら終わったばかりでした。でも、たった1輪だけステキに咲いていたのです。「まるで私たちを待っててくれたみたい・・・」と2人とも嬉しくなって眺めてきました。
まだまだ時間があったので今度は岩屋緑地に行って来ました。T子さんの家からも我家からも車で10分足らずで行けるところです。
T子さんはついこの間、老人会のハイキングで行ってきたそうですが、えむこは初めてでした。
岩屋緑地は弓張山系の南端に位置するところにあり、2つの小山があります。標識を読むと、10年ぐらい前に整備されたみたいです。
主峰は大蔵山でもう一つは岩屋山。大蔵山は標高100mで、今日は山頂まで登らなかったけれど、山頂からは南の方に遠州灘が、西の方には市街地、そして、豊川流域から三河湾まで見通すことができるそうです。
すぐ下は幹線道路が通っています。そして、スーパーやパチンコ屋さんまであるというのに散策路はまるで大きな山の中にいるみたいなのです。
緑の小山。そんな散策路を歩いていると、小さなことなんか忘れてしまいます。オゾンがいっぱいの森林浴。
T子さんとおしゃべりをしながら、それでも1時間以上は歩きました。
それだけでも、下降していた気分は急上昇したのですが、夕方にはT子さんからまた紫蘭の絵手紙が届いたのです。
今度は夫の紫タマネギの絵の感想を書いて・・・
デイケアから帰宅した夫に見せると、またもや何とも言えない笑顔で大喜びです。ホントに嬉しいですね。
えむこも早速、ハガキ絵を選んで返事を出さなくっちゃ・・・
今日、1輪だけ見たシャガがいいか、道端にいっぱい咲いていたドクダミにしようか。同じ紫蘭というわけにはいかないから、露草がいいかなあ、なんてね。
明日のうちに出せば土曜日には届くはずだから、今日の感謝の気持ちをこめて出そうと思います。
T子さんとのおしゃべりと大自然のおかげで、えむこの気持ちは救われたからね・・・