えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

いちばんいい時

月曜日の日、久しぶりに友人と会った。

彼女は何回か書いている高校時代からの友人だ。

夫がデイケアに出かけた頃を見計らって「コーヒー飲みに行く時間ある?」と電話があった。

いつも忙しくしている彼女だけれど、お盆月は特に忙しかったようで疲れたのだろう。私もやっと落ち着いたところだったのでもちろん返事はOKだ。

 

彼女は同級生であるご主人と結婚した時、彼が一人息子だったこともあり、当り前のように親と同居した。ご両親はとてもいい人だったけれど、同居というのは自由をこよなく愛する彼女にとってはストレスの塊だったのだと思う。ご主人は彼女が一人で遊びに出かけることを喜ばない人だったので尚更のことだった。

 

子どもたちが巣立ち、舅さんが亡くなり、自営業を息子夫婦に譲り、仕事を引退してからの彼女は徐々にお稽古事を始めた。

だけどすぐに姑さんの介護が始まった。その頃の彼女はストレスがピークに達したような感じだった。

だけど、姑さんの介護が家では困難になり、4月に入院してからは、かなり自由になったようだった。ご主人が彼女が一人で遊びに行くことを喜ばないことには変わりなかったけれど。それでも以前に比べればかなり一人で出る機会を増やすことができたみたいだ。

 

月曜日に会った時、彼女は「えむこさんには悪いけれど、私にとっては今がいちばん自由でいい時なんだ。だからやりたいと思うことはやらなくっちゃ・・・」と言った。で、習い事や趣味のサークル活動にと走り回っているのだ。

私に悪いなんてことは決してないのだ。私は例え夫が不自由にならなかったとしても、習い事をしたいとか趣味のサークルに入りたいとは思ってないし。ただ・・・

 

夫が倒れる前の十数年、我家の夏の定番は青春18きっぷの旅だった。当時、我家も自宅で夫の母を介護していたので、せいぜい1泊しかできなかったけれど。だから見送ったらもう少しゆっくりと電車の旅をしたいと思っていた。それができなくなったのは非常に残念だと思う。だけど、行こうと思えば新幹線や介護タクシーを使えばどこにだって行けるのだ。行くかどうかは別として。

 

彼女には「ある程度のお金があって、身体の自由も効いて、やりたいと思うことがあるのなら、何でもやらないとね。今がいちばんいい時なんだから・・・」と言ったけれど、はてさて、私にとっていちばんいい時っていつなんだろうと考えてしまった。

夫と二人揃っていさえすれば、贅沢はできないけれど、働かなくても食べて行けるのだから、不自由にはなったけれど、やっぱり今なんだろうか・・・

いやいや、きっともう、そんな時は過ぎ去ってしまったような気がする。

お金がなくても、忙しくても、自由が効かなくても、一生懸命子育てをしていたあの時代が、やっぱり私にとってはいちばんいい時だったような気がするのだ。