えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

それなりの生活でよし

この間ふれあい音楽会のことを書いたと思ったら、あれからもう10日も経ってしまった。月日の経つのは本当に早い。

 

その間いろんなことがあり、思うことや書きたいことは山ほどあったのだけれど、夕食を食べ終えるともうくたくたで片づけもせずに夫のベッドで横になり寝入ってしまうという生活。もちろん、15分とか30分ぐらいのことで、夫が床に就く時間前には起き上がり、片づけだけは済ませるのだけれど。そんなに疲れているのなら「早く寝ればいいのに・・・」と思いながらも、夫が寝てしまうともったいなくて寝ていられなくなってしまう。それで慢性的に疲れているという悪循環の毎日だ。

 

それでも日中はそれなりに忙しく、それなりに元気で、まあ、それなりの生活を送っていた。「それなりってどういうこと」と聞かれると返事に窮してしまうけれど。

 

朝起きると先ずは窓を開け、部屋の空気を入れ替える。そして今の時期、窓からガクアジサイを眺め「今日もいい日でありますように」と願う。

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窓のすぐ下には一昨年友人からもらったどくだみの鉢が置いてある。大好きな花とは言え、地植えにすると大変なことになりそうなので鉢植えにしてあるのだけれど、今年もまた花を咲かせ、私を楽しませてくれている。 

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音楽会の翌日は、29日に予定されていた530運動に参加できないことを想定し、家の周りの草取りと側溝の掃除をしておいた。もちろん、530前日の土曜日には530運動に参加できなくても組の人たちに迷惑をかけないようにと家の周りの最終チェックを行った。

 

日曜日は530当日。家の周りはきれいにしておいたとは言え、極力参加しなくてはと思い、夫のことをやるだけやっておいて参加した。時間的には30分程度のことだけれど、時間を決められると精神的にも肉体的にもきついことには違いない。530運動に関しては思うことがいっぱいあったけれど、気持ちが落ち着いたのでそれはまたの機会に書くことにする。

 

今週は夫がデイケアの日には1、2時間は庭仕事をしていた。草取り、庭木の剪定というか刈り込み、そして夏野菜の誘引や脇芽を取ったりと。

で、ナスに花が咲いたと喜び・・・ 

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キュウリにも花が咲いたと喜んでいる。花がしぼみ、そのあと小さなキュウリの形になっている実を見つけるとたまらなく愛しい。

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夫が大好きなトマトも花が咲き始めた。楽しみだ・・・

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野菜の花はどれも清楚でかわいらしくて、誘引しながらいつも見とれてしまう。

 

野菜は部屋からは見えない。だから夫はデイケアに行く時にしか見ることができないけれど、その分、花が咲いていると声を出して喜んでくれる。そんな時は「頑張って植えた甲斐がある」と一緒になって喜んでいる。

 

それでも庭仕事をするのは午前中に1、2時間程度と、夫の帰宅を待ちながらの1時間ぐらい。あとは近くのスーパーへ食材の買い出しに行くこと以外には図書館に行ったり、インターネット予約をした本を借りに市民館に行ったり、本屋さんに出かけたり・・・

そのぐらいで1日なんてあっという間に過ぎてしまった。そういえば友人の喫茶店にも一度行ったし、鳥を見たくて行った公園の前の喫茶店にも一度行った。あとは人にも会わず、何をしていたのか記憶もない。たぶん、特別なことは何もない日常を過ごしていたのだと思う。でも、それなりに元気だったし、それなりの日常だったのだと思っている。

 

明日からはまた新しい週が始まる。きっと今週と大差ない日常を送ることになるだろう。それなりに忙しく、それなりに元気で、それなりに楽しくもあり、寂しくもある年寄りの日常だ。

そんな年寄りの日常にも、植えたわけでもないのに庭には毎年つゆ草が生え、潤いを与えてくれたり、変化を感じさせてくれる。 

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庭をぐるっと回れば、場所が悪いのか、ちょっと遅れながらも他の紫陽花も咲き始めている。

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「これは多分、白っぽい水色の花だったと思うけど・・・」と、しばし眺めていれば、気持ちも安らいでくる。

 

最近は夜になるとくたくたになってしまうし、思うような日常が送れているとは言い難い。だけど、それなりの生活が送れているのだからそれで良しとしなくてはいけないのだろうと思うようにしている。