えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

外出は最高のリハビリ

今日は3か月ぶりの定期受診日だった。

一昨日の夜から降りはじめた雨は、昨日の夕方まで降り続いていたけれど、今日はいいお天気になった。風はゴーゴーと吹き荒れ、庭の石臼の水は凍り、真冬に逆戻りしたような寒さだったけれど、お日さまが出ているだけでありがたかった。

どうしても出かけなければならない日なので、雨よりは風が強くても寒い日であっても、まだその方がいいに決まっているから。

 

雨が降っていたり、寒かったり、風が強かったりすると、我家ではよっぽどのことがない限り、どこにも出かけずに家で過ごしている。車いすに座ったままの夫は循環が悪いこともあるけれど、運動によって体温を上げることができないから、外気の影響を受けやすい。だから、出かけることを躊躇してしまうのだ。もちろん、夫が倒れる前はそんなことはなかったけれど。

そんな日の夫は、いつも何をするでもなくボーとしていることが多い。私が計画的に何かをするようにすればいいのかもしれないけれど、昨日も食事と洗面と昼寝以外にはトイレに行くことと新聞を読むこと、あとはCDを聴くことぐらいしかしていないような気がする。

 

今日は定期受診なので、寒かろうが、風が強かろうが、否応なしに出かけなければならなかった。

出かける時にはいつまでも寝ているわけにはいかないから、朝はいつもより早く起きた。

病院に行く時は院内の喫茶室でモーニングコーヒーを飲むことがあるけれど、今日は待ち時間があればコーヒーを飲むことにして、家で朝食を食べてから出かけることにした。

出かける時には家用の車いすから外用の車いすに乗換え、また車の助手席に乗換える。

病院まで10分から15分ぐらい車に揺られ、病院に着くと車から車いすに乗換える。

受付で人に会い、大勢の患者さんのようすを見る。人と接する機会が少ない夫にとってはこれだけでも刺激的だ。

車いすのまま体重を測り、前回と比較して、順番のモニターが変わるたびに番号を一緒に確認する。高次脳機能障害のある夫が数字を分かっているかどうかわからないけれど、とにかく刺激・刺激なのだ。

医師と話す(頷くだけだけれど)ことも3か月ぶり。

病院のトイレに行くことも、家との違いが訓練のようなもの。

 

帰りも車いすから助手席に乗換える。

「お昼はおすし屋さんで食べて行かない?」と、帰り際にランチに誘ってみた。今日は即頷き、OKの返事が返ってきた。

おすし屋さんで車から車いすの乗換え。

今日は「二代目おすすめ」というランチを食べた。お寿司が10巻と料理が3品。そして、赤出汁とデザート。久しぶりにおいしい昼食だったので、夫はにこにこ顔だった。

食べ終えた後は車いすから助手席に。

家に戻れば、駐車場でまた車いすに乗換え、玄関で外用の車いすから家用の車いすに乗換えた。

時計を見ると、まだ12時30分より少し前だった。

ほぼ半日の外出で夫はこれだけの動作をしたことになる。車いすの乗り換えだけでも何回しただろうか。身体面の事以外にも夫にとっての刺激はいっぱいあったはずだ。

「やっぱり、外出は最高のリハビリなんだ」と改めて感じた半日だった。

もう少し暖かくなったら、もっともっと外出を計画しなくてはと思っている。夫に最高のリハビリを提供したいから。