倒れる前の夫は血圧が高かったせいか、朝は早くから起き、精力的に動ける人でした。それに比べ、えむこは低血圧だったので、朝はとっても弱いのです。
でも、脳出血で倒れてからの夫は降圧剤を内服しているけれど、最高血圧が110台。最低血圧は70台とすこぶる調子がよく、内服薬の影響もあってものすごくよく眠るようになりました。
朝は9時頃まで寝ていても、午後から2~3時間はお昼寝をし、それでも夜は21時前にまた寝てしまうという生活です。デイケアの日にお昼寝ができないと、18時30分ぐらいから朝まで寝てしまうこともしょっちゅうです。
もちろん、夜中に1~3回ぐらいトイレで起きることはあるけれど、トイレが済めばまたすぐに寝て、昼夜逆転するようなことはありません。だから、えむこは夫のからだが要求するままに寝てもらうようにしています。
それがこのところ、夫の睡眠パターンに変化が出てきたのです。
朝は7時ごろにトイレに起きたら、もう寝ない。横になれば寝てしまうけれど、寝たがらないのです。そして、お昼寝の時間も短くなり、お昼寝をしなかった日の就寝時間も遅くなりました。それでも21時前には寝てしまいますが。
そんな睡眠時間の変化は夫にとってはきっといい変化なんでしょうね。でも、えむこはちょっと疲れるのです。
朝は「もう少し寝ていたい・・・」と思っても、夫が起きればえむこは寝ているわけにはいきません。夜中のトイレの後も、夫はまたすぐに眠れるけれど、介助したえむこはもう眠れなくなってしまうのです。
今日もそんな1日でした。
朝は寝かせてもらえず、お昼寝は少しだけ。だから、えむこはちょっとお疲れモード。
夫がお昼寝から目覚めたのは14時30分ごろ。いつもだったら「散歩に行こう」とか「〇〇に行かない・・・」と誘うところだけど、今日は誘う気にもならず、夫のベッドでゴロゴロしていました。
すると、夫がえむこを誘うのです。「お~、お~、お~」と言いながらえむこを呼びに来て、玄関から外を指さし散歩に行こうと・・・
えむこは「何処にも行かないで、ゴロゴロしていたい」と心の中で思います。でも、夫は一人で外出はできないから、行きたいと意思表示されれば専属看護師であるえむこには夫の希望を聞き入れるしか選択肢はありません。だって、これもいい変化には違いないと思うから。
それで、力を振り絞って散歩に行って来ました。
弟の家の前まで行くと、事務所に弟の姿が見えました。すると、夫は寄るように指で合図をしました。事務所に入り、弟としばらく話をした夫はそれで満足したのでしょうね。そこから散歩に行かず、家に戻ってきたのです。
たった10分足らずのお散歩でした。でも、夫が自分から外に出たいと意思表示することは滅多になかったことです。
家でウトウトしていたり、とにかく寝てばかりだった夫が自分の意思を表出することはやっぱり進化なのだと思います。
だから、睡眠時間が減少し、他のことをしたいという気持ちが芽生えたことを喜ばなくてはいけないのでしょうね。えむこは夫がよく寝てくれた方が楽だけれど・・・