えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

疲れても頑張る

夜中に何度か夫のトイレで起こされると、早く寝ない自分が悪いと思っても疲れてしまいます。

今朝も6時少し前に起きました。もう少し寝ていたいと布団に潜り込むと、今度は家の前の公園から人の話し声とガンガンと金属を叩く音が聞こえてきました。

すぐに来週が地域の盆踊りで、そのやぐらを組みたてていると分かったけれど「うるさ~い ! もう少し寝かせてくれ~!!」と叫びたい衝動に駆られました。

日中は猛暑日。しかも休日の朝早くからお役目だからとやぐらを組んでくれている方々には感謝すれこそ、そんなことを言ってはいけませんよね。でも、でも・・・

その後は子どもたちの声も加わり、盆踊りの曲が流れてきました。きっと練習もしていたのでしょう。

眠れなくても、布団に潜り込んでいると、そのうち静かになったのか、いつの間にか眠ってしまいました。そして、起きたのは8時30分ごろ。それでも、眠れた感はありませんでした。

頑張って起きて、夫の介助をして、朝食を食べて、洗濯をして・・・

今日は朝から疲れがたまっている気がしたので、一日をどう過ごそうかと考えていました。

実は、この間から行きたいと思っていた岡崎市美術館の「きらめく日本画 ~大観・栖鳳から現代まで~」が今日までなのです。

行きたいけれど、疲れているし、睡眠不足。それに夫は昨日お通じがありませんでした。「お通じがあれば誘ってもいいけれど、やめておこうかな・・・」なんて、思っていると、今日も昼前にはお通じがあったのです。それで、「岡崎美術館に行く気ある?」と聞いてみました。夫は眠そうな感じだったけれど、私が聞くと、すぐに首を縦に振ったのです。

そうなったら、行くしかありませんよね。

行くと決めたら、私の準備は早いですよ。まずは早めの昼食。そして、夕食のために冬瓜を煮て、夫のトイレを済ませ、着替えをして、もう12時30分には出発できました。

今回の展覧会は「ゆかりのまち提携30周年記念 佐久市立近代美術館名品展」というものです。

岡崎市と旧臼田町がゆかりのまちとして提携したのが30年前。臼田町は平成17年に佐久市と合併して、今は佐久市になっています。それで、今回の企画展が開催されたのです。

展示作品は71点。前期、後期と会期が分かれていたので、片方にしか出品されていない作品もありましたが。どの作品も錚々たる方たちのもので、かなり見応えがありました。

夫は散歩に行っても自分で車いすを足こぎすることは稀なことです。でも、美術館に行くと足漕ぎをするのです。自分で気に入った作品のところに行き、思うように観たいのでしょうね。きっと・・・

だから、いろんな意味で美術館は夫にとってリハビリにつながるのです。まあ、私の運動にもなると思いますが・・・

家に帰ってきたのは16時頃。まずはエアコンを入れ、洗濯物を取り込み、冬瓜を煮た鍋を冷蔵庫に入れ、夫のシャワー浴をしました。そして、私もシャワーを浴びて、すぐに夕食の準備です。

冬瓜が煮てあるし、しめ鯖もあるので、後は簡単なものばかり。瓜を剥いて、ナスを炒めて、豆腐の田楽(ちょっとだけ)。それだけあれば年寄り二人なら十分ですから。

食べたら、夫は歯磨きをして、後はベッドに横になるだけです。私は片付けがあるけれど・・・

そして、夫は19時前にはベッドに入り寝てしまいました。

私も疲れているなら一緒に寝てしまえばいいと思うけれど、そうはいきません。だって、夫が寝てからが私の自由時間なんだから・・・

夫は多分、12時頃、3時か4時頃、そして7時頃にはトイレで起きると思います。

でも、こんな風に過ごした日には、人には分からないだろうけれど、私自身も充実感を味わっているのです。そして、夫が早く寝た後には1人で発泡酒を飲みながら自由時間を楽しむこともできるのです。だから、どんなに疲れても、この気持ちを求めて行きたくなるのですよね。