昨日の東京行き、最大の目的はこの間書いたように日本橋高島屋で開催中の「安野光雅が描いた御所の花展」を観に行くこと。
そして、新幹線に乗ること。
夫が倒れてからもうすぐ3年。日帰りとはいえ、車いすの生活になってから、初めて電車に乗って出かけるのです。それで、とにかく無理がないような時間で計画を立てました。
出発は10時45分発のひかり。東京には12時10分着。帰りは昨日書いたようなハプニングがあったけれど、予定では16時33発のひかり。
新幹線の中で早めの昼食を済ませておけば、4時間近い時間を東京で過ごせる計算になります。
御所の花展を観て、ベールを脱いだ東京駅を眺める。時間があれば相田みつを美術館に行き、美術館内のコーヒーショップでお茶を飲む。あとは、行けたらキッテにも行きたいと考えていました。
雨が降ることがなかったので、東京駅から歩いて展覧会の会場まで行きました。トイレを済ませたりしていたら、会場に着いたのは13時頃。
すごい人出で、さすが東京だと思いました。
安野光雅さんの水彩画はとっても優しい色遣いで、温かい気持ちになってきます。
ただ130点と作品の数が多く、最後の頃には疲れてきました。それでも、ビデオも観たかったけれど、満員で覗くこともできませんでした。「完全入れ替え制ならば、夫のような車いすの者でも観ることができるのに・・・」と、思いながら、ちょっと残念だったけれど諦めました。そして、会場を出てからのグッズ売り場、こちらも人でごった返し、絵はがきの前には近づくこともできませんでした。しかも会計は長蛇の列。「私も絵はがきが欲しいけど・・・」と思いながら、こちらも諦めて帰ることにしました。
その時点で14時少し過ぎ。まだ2時間ぐらい時間がありました。
それで、東京駅を眺めながら、今度は相田みつを美術館まで行くことにしました。
絵は原画が一番。音楽も生に限ると思っていたけれど、書も原書は全然違いました。
今まで印刷物でしか見ていなかった相田みつをさんの書。言葉というか詩も心に響いてくるけれど、ホントにすばらしいものだと思います。
展示室には真中のソファーで上半身を投げ出し、じっと天井を見つめている男子学生風の子がいました。何だか相田みつをさんの言葉の意味でもかみしめているように・・・
ここでもトイレに寄ったり、ミュージアムショップでハガキを選んでいたら、コーヒーショップでゆっくりお茶を飲む時間はなくなってしまいました。
でも、キッテ内の郵便局だけは寄ってきました。
そこの目的は風景印を買うこと。それだけだったのに、東京限定販売のフレーム切手まで買ってしまいました。
風景印はJ子さんへのプレゼント。
フレーム切手はどんなにステキでもいつもは買いません。高いし、使うための切手ではないから。でも、夫がフレームの東京駅丸の内駅舎を見たら欲しいと私に差し出すものだから、ついつい買ってしまったのです。まあ夫へのプレゼントだと思えば安いものですが。
それで、ちょうど16時に東京駅に戻ったのです。あとは昨日の記事の通り。
「こんなことならゆっくりお茶することができたのに・・・」と思ったけれど、道中で雨に降られなかっただけ良かったと思います。家に着く少し前に怖いぐらいに雷が鳴り出し、30分後にはどしゃ降りの雨になったのですから。
宇連ダムの貯水量が1.2%から一気に2.8%になるぐらいの雨でした。だから、総合的にはやっぱり良かったと思います。
そういえば、夫はいつだって晴れ男だったのです。