えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

水曜日

このところ、水曜日になると私の体には羽が生えてくるようだ。

今の私にとって水曜日は気持ちが一番放される日。というか、木曜日も夫はデイケアに出かけるものだから一番自由な日なのだ。

 

冬場は草取りも庭仕事もそんなにやることはない。なので、今日も夫がデイケアに出かけると、羽が、羽が、羽が・・・

 

昨日、図書館で予約していた本が届いたと連絡があったので先ずは市民館へ。その足で、市民館がある公園の遊歩道に。今日も小鳥ちゃんがいるかもしれないと思い見にいったけれど、残念ながら今日は会えなかった。

 

次は地元の美術館へ。 

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今開催中の展覧会は「市民展」の絵画と彫刻とデザインの部。

どちらも今度の日曜日まで。

市民展の方は、夫と一緒に行く予定ではいるけれど「普門寺と国境のほとけ展」は夫と一緒ではじっくり見てはいられないだろうと思い、先にみておきたかったのだ。

だって、三河遠江の国境の至宝ー重文の仏像や出土品・古文書が大集結! なんて書いてあるんだもの。

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 出土品や古文書もさることながら、普段見ることができないような三河の山寺の仏像が一部屋に集結しているさまは圧巻だった。この仏像を見ることができただけでも来た甲斐があったというものだ。夫と市民展を観に行けたら、この仏像だけはまた一緒に見に行こうと思っている。

 

美術館からの帰り道、友人の喫茶店に寄り、本屋さんにも行き、大型スーパー内のATMで用事も済ませ、中に入っている手芸店を覗き、スーパーで買い物を済ませ、コンビニで新聞代を支払い、スーパーで買った塩大福を持って仕事を終えた友人の美容院に寄り、一緒に大福を食べ、自宅に戻った。

 こうして今日の自由時間はフル回転だった。 水曜日バンザイ!! 

もちろん、そのあとは元気な心で家事に勤しみ、デイケアから帰宅する夫をにこやかに迎えたことは言うまでもない。

月曜日

毎週、木曜日の午後になるともう月曜日が待ち遠しくてならない。

先週は木曜日が夫の受診日でデイケアを休んだものだから今週は特に待ち遠しかった。

 

月曜日になったらあれもしたい、これもしよう、あそこに行こう、など等、前日からというか、もっと前から頭の中で思いを巡らせている。

で、今日は我家に突発的なことが起こらない限り、私の方から友人に電話することになっていた。そして、一緒に喫茶店のギャラリーへ行こうと。

 

今日は思っていた予定も入ることなく、夫も何事もなくデイケアに出かけて行った。なので、友人に電話をしようとした時、窓の外を見るとこの辺りでは珍しく大雪が降っていた。あああ・・・出かけるなっていうことかしら。

 

最近、時々遊びに来るようになったねこちゃんも寒そうだ。

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でも、しばらくすると雪は止み、楽しい月曜日を過ごすことができた。

受診日

木曜日は3か月に一度の夫の受診日だった。

予約時間は10時30分。

公立病院という所は予約をしていてもかなり待つと言われている。現に夫の前の主治医の時にはいつも1時時間近く待っていた。それが、今の主治医に変わってからはそんなに待つことはなくなった。

 

木曜日も10時ごろ病院に着いた。3か月ぶりなので総合受付で保険証を提示し、受付を済ませ、ホールにあるATMで通帳記帳をし、車いすでも測れる体重計で夫の体重を測定していた。すると、もう掲示板に夫の受付番号が載ったのだ。

慌てて診察室に入りながらついつい「早やっ」という言葉が口をついて出てきてしまった。その時の時間は10時10分。予約時間より20分も早かった。

そして、診察はいつものように1分程度。夫の場合は定期的な受診なので変わりがなければいつものこと。主治医には必要なことは報告しているし、医師もきちんと夫の顔を見て対応してくれているので診察時間が短いからと言って何の文句もないけれど。なので、会計を済ませても10時15分にもなっていなかったと思う。

 

すべてを終え「さあ、帰ろうか・・・」と夫に言うと、夫はレストランの方を見て顎をしゃくるようにした。これは「レストランに行こう」という合図だ。

最近では極々たまにしか外出することも、外食することもなく、倒れる前は大好きだったコーヒーも飲まなくなった夫が「コーヒーを飲んで帰ろう」と言えば、私としてはもちろん付き合うに決まっている。本当は帰り道にあるもっとおしゃれな喫茶店のほうがいいけれど、夫にとっては何の心配もなく安心しては入れるところが病院内のレストランなのだと思う。

 

病院内のレストランは4人掛けのテーブル席と窓側にはカウンター席があり、私たちはいつもカウンター席に座る。そこからは決して素晴らしい景色というわけではないけれど、左を見れば山々が間近に見えるし、手前には町並みもみえる。レストランは1階にあるのだけれど、横の道からはかなり上がっているらしく、眼下には用水路も見える。そして、写真は撮らなかったけれど、そこにはカモが泳いでいる。

そんな景色を見ながらのんびりとコーヒーを飲んでいると、私たちにとってはそれだけで非日常に思えてくる。

 

家に帰ると、ヒヨドリのちびちゃんが庭でお出迎え。

ヒヨも小っちゃいとかわいい わね

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雪の日

昨日からこの冬一番の寒気が流れ込み、各地で大雪にみまわれている。

私の住む地は温暖で、雪など年に1、2度降るか降らないかのところなのだけれど、昨日は朝から雪が降りはじめ、一日中断続的に降っていた。

 

降り始めが7時か8時ごろだったので、日中は積もってもこの程度。積もってはすぐに溶け、また積もるという感じだった。

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それが、夕方からは静かに降り続き、朝起きるとこんな感じになっていた。

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テレビで名古屋では4㎝の積雪だったと言っていたけれど、我家の庭でもそのぐらいは積もっていたような気がする。

 

公園のさくらも雪で覆われ、地面は汚いものをすべて隠され純白の世界だ。

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朝のうち、女性が一人公園のベンチで雪を丸めていた。

雪だるまでも作ろうとしているのだろうか・・・

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写真はないけれど、10時ごろになると子どもたちが集まりはじめ、雪合戦が始まった。

そのうち、親御さんと思われる方たちも集まり、フェンスを真ん中に子どもたちと楽しそうに雪合戦をしていた。

私も子どものころには雪が降るとうれしくて、雪だるまを作ったり、雪合戦をした。子どもたちが小さいころには同じように一緒に楽しみもした。若いころにはスキーだって楽しんだ。だけど、今は少しもうれしくない。それどころかいろんなことが心配になるからイヤなのだ。

なので、昨日も今日も家から外に出ることもなく、窓からそんな楽しそうな光景を眺めながらいろんなことを考えていた。

ひとり遊び

絵を観るのが好き。読めなくても書も好き。それが世界的に有名な人のものでなくてもいい。地元の画家や書家と言われる人や、楽しみだけでかいている人のものであっても。

手作り展を見るのが好き。最近は殆ど作らなくなってしまったけれど自分で作るのも好き。特に袋物。

最近は歩いてないけれど、歩くのも好き。庭や道端で咲いている花を見るのも好き。庭や公園や川辺や道路で遊ぶ鳥たちを見るのも好き。

図書館も本屋さんも大好き。

 

そんな好きなことを今日はいくつもした。

夫をデイケアに送った足でインテリア書道展を観に行き、帰りにギャラリー&喫茶で開催中の手作りコサージュ・アクセサリーも見に寄った。

図書館にも本屋さんにも行った。図書館が入っている文化会館で開催中の「凧展」と同時に開催中の水彩画展も見てきた。

スーパーへ食材を買いに行くついでに市民館横の遊歩道へ寄り道し、鳥さんとも会ってきた。 

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この間、図書館で予約していた本を受け取りに行った時にも会ったのだけれど、その時は残念ながらカメラを持っていなかったので「今日も会えるかな」と思っての寄り道。ジョウビタキの男の子もいたんだけれど、私が駐車場に車を止めた途端に飛んで行ってしまった。残念!!

 

「ひとり遊びもまた楽し」と思える、今日はそんな一日だった。

次男の帰省

「正月には帰るつもり」と言っていた次男は三が日のうちには帰ってこなかった。「楽しく暮らしているのなら親としては何も言うことはない」と思いながらも、迷った挙句、3日の夜に「おめでとうメール」を送った。押しつけがましいとは思ったけれど、お父さんもお母さんもお兄ちゃんたちもみんな待っていたこと。楽しく暮らしているならいいけれど、お節も(次男が好きな)数の子も、ナスも準備していたこと。体に気を付けるように・・・など等書いて。

すると、「連絡なしはいけないよね。今年は7日に帰省します」と、すぐに返信メールが届いた。

 

7日の日。待てど暮らせど、夕方になっても一向に帰省する様子がない。またも迷ったけれど、今度は電話をしてみた。すると「今、東京駅。今から帰るから9時ごろになると思うよ」と。まあ、これは毎度のことなのだ。

 

夫の就寝時間は9時。「もっと早く帰ってくれば一緒に夕食を食べながらゆっくり話もできるのに・・・」と思うけれど、これは親の側の都合。帰省して顔を見せてくれるだけでもうれしいことだと思い直す。

 

夫は二男が帰宅するまで待ち、顔を見てからベッドに入った。私は二男が風呂に入っている間に夕食の準備。と言っても時間が時間なので、準備しておいたお刺身や鳥チャーシュー、それに少しばかりの野菜を並べて置いた。そして、しばらくはおしゃべりに付き合ってもらった。

 

翌日は、先輩に寒中見舞いのはがきを出したいからと、庭から水仙を切ってきて、夫の前で絵手紙を描いたりしながら一日のんびり過ごし、夕食時には一緒にビールを飲み、年寄り夫婦を楽しませてくれた。そして、9日の昼過ぎに帰って行った。

  

今、下重暁子さんの「家族という病」を読んでいて、あと少しで読み終わるところだ。私は親との確執もなく、子どもたちとも多分なかったと思っている。それでかどうかは分からないけれど、人間は個という考えには共感できるけれど、家族を全く突き放して個だと言い切ることは私にはできない。もちろん、まさにその通り、と納得しながら読むことも多い。だけど、それの何が問題か・・・と感じる部分もある。いろんな考えの人がいて、家族もいろんなカタチがあっていいと思う。幸せは自分の心が決めるものだから。

ちょうど次男が帰省していたせいか「我家の家族のカタチ」はこれでいい。そんな風に思いながら次男を見送った。

初詣

年末28日に帰省した長男家族は渋滞を避けるため2日の朝早くに帰って行った。

4日には夫のデイケアも始まり、正月の片付けはまだ残っているけれど、我が家はほぼ通常の生活に戻った。

とはいえ、息子たちが使った布団のシーツを剥ぎ、洗い、布団を干し、またシーツをかけてしまうという作業が未だ毎日続いているから朝から忙しい。

 

今日は掛け布団を干し、毛布を洗い、買い物に出かける途中で東田神明宮(あずまだしんめいぐう)、通称、田中の神明さまへ初詣に行ってきた。 

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ここは延喜2年(902)に創建されたお宮さん。伊勢神宮外宮の神領であった薑御園に天照皇大神を祀ったのが始まりと伝えられている。天文22年(1553)には当時の 仁連木城主 戸田宣光が社殿の造営を行っているとのこと。

 

今日はどこかの会社のご祈祷があるらしく、作業服を着た10数名の人たちが社殿に入って行った。私が手を合わせると神主さんがちょうど太鼓をドーンと打ち鳴らした。

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静かな境内に響き渡る太鼓の音は私の体にも響き、まるで私までご祈祷していただいているような気分になってきた。ありがたいことだ。

 

拝礼して帰ろうとすると、かわいい子を見っけ。

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本当は1mぐらいのところにいたのだけれど、カメラを構えた途端に社務所の屋根へ飛んで行ってしまった。

横向きの写真は上手く取れなかったけれど、でもかわいい。

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 何だかうれしくてしばらく眺めていた。そして、何かいいことがありそうな予感までしてきた。

実際に、偶然出会った友人とお茶を飲みに行き、楽しいひと時を過ごすことができた。その友人は私とは違う神社にお参りに行った帰りだったとのこと。二人とも「こんな楽しい時間が持てるなんて、ご利益があったね」と喜び合う単純な私たちなのだ。