えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

まるで母親のように

看護学校の同級生Mちゃんは3月末にベトナムへ行って来た。

その間はもちろんメールはお休みなので、私としてはちょっと寂しい。だけど、帰って来るとあちらのようすをいろいろ教えてくれるので、いつもそれを楽しみにしている。

私は海外には一度も行ったことがない。だから、Mちゃんから未知の世界のことを聞くと自分も世界が広がるような気がして嬉しいのだ。

 

Mちゃんが帰国して何日も経ってから、ベトナムから投函してくれた絵はがきが届いた。

Mちゃんとは毎日のようにメールのやり取りをしている。ベトナムから帰国してからも何回もメールで話していた。だけど、ハガキのことは内緒で、Mちゃんからのサプライズなのだ。

絵はがきはホーチミンにあるお寺の写真で、当たり前だけどベトナムの切手が貼ってあった。聞くと、私のもとに10日もかかって届いたのだ。そう思うと 何だか愛おしくなって、しばらくそのハガキを目の前に飾っておいた。

もしも、ハガキのことをMちゃんから聞いていたら、もちろん楽しみに待っている。

だけど、思いもしなかったハガキがポストに入っている時の喜びの方が大きいのだ。

だからMちゃんは黙っていて、私の喜ぶ顔を想像していたのだろう。

当然、私も喜びの返信メールを送りながらMちゃんの顔を想像していた。

 

今朝、玄関チャイムが鳴ったので出ると、ゆうパックの配達だった。「誰からだろう・・・」と見ると、Mちゃんからだった。

開けてみると、今度はベトナムのお土産が入っていたのだ。

ハス茶にベトナムコーヒーにチョコ。それだけではなく、段ボール箱の中にはソーメンとそばの箱詰め、隙間を埋めるために入れたというお菓子の数々、そして私が大好きなゆず茶まで入っていた。

まるで母親が遠く離れた娘に送るように、こまごまとしたものがいっぱいで、私の顔は自然に綻び、心はぽかぽかと温かくなっていた。

うれしいな。

ありがたいな。

同級生なのに、何だか母さんが送ってくれたみたいだ。

そう思うと、目頭がだんだん熱くなってきた。