日曜日の昼食時、夫は被せてあった銀歯が取れてしまった。
外れてしまったのは今回で3回目だ。初めて取れたのは2015年の1月だったから1年8か月前のこと。
その時、歯医者さんから「この歯はもう抜くレベルだけれど、痛みや腫れがないのなら無理に抜く必要はない。かといって、新しい歯を作ることはしないのでくっ付けておきましょう」と言われ、外れてしまった歯を抜くときが来るまではと接着してくれた。そして、その後は掃除と検診のため、毎月受診するようになった。
次回の予約は28日。外れてしまった歯はあまり長いこと放っておくと合わなくなってしまうらしい。で、昨日病院に電話で相談したところ、今日の10時にキャンセルが出たからと予約が取れた。
今日は11時20分から訪問リハビリの日。リハビリは休みたくはないけれど、10時の受診では戻れるだろうと思っても間に合わない可能性もある。もしものことを考え、訪問リハビリはやむなくキャンセルした。
歯医者さんの診察は順調に終わり、取れた歯も無事に接着してもらえた。
「やっぱり間に合ったか・・・」と思ったけれど、残念ながら、もう訪問リハビリはキャンセルしてある。
台風は来ているけれど、今日の東海地方は束の間の晴れ。
それなら、よんばばさんが行かれ、私もいつ行こうかと迷っていた「山下清展に行くことにした。
「山下清展」は30年ぐらい前にも地元の美術館で開催したことがある。その時は次男がまだ小学1年生か保育園の年長ぐらいだったような気がする。家族4人で観に行ったのだけれど、山下清の緻密な貼り絵に子どもが、特に次男が目を輝かせ、真剣に観ていた。もちろん、夫も私も長男も、だけれど。
展覧会は平日にもかかわらず、かなりの人が観に来ていた。
作品は少年期から放浪へ、放浪期から画家へ、円熟期から晩年へと、年代ごとに分けられ、出品目録によると貼り絵、鉛筆画、ペン画、油彩、水彩画、版画、壺や大皿等、131点が展示されていた。
よなばばさんも書かれているように、水彩も油彩も素晴らしかった。けれど、何といっても気の遠くなるような緻密な貼り絵は本当に素晴らしいと思った。映像や印刷物でもすごいなあと思うけれど、実物を前にするとその世界に引き込まれ、あまりの素晴らしさに見入ってしまい、感動だった。
作品の隣には素直な清の言葉が添えられ、花火のところにはこんなことが書いてあった。
みんなが爆弾なんかつくらないで きれいな花火ばかりつくっていたら きっと戦争なんて 起きなかったんだな
左端が今回購入した図録と絵はがき。右が30年ぐらい前の展覧会で購入した図録。山下清の東海道五十三次は10年ぐらい前に二川本陣で購入した図録。
これは山下清のペン画に刺激を受け、夫がまだ元気だったころに描いたあけび。
訪問リハビリは休んでしまったけれど、今日はそれ以上に価値ある一日だったと思う。