えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

毒虫怖い、飛ぶ虫も怖い

月曜日の午前4時。気持ち良く、深い眠りの中にいた。

その時、左足第2趾の付け根あたりに激しい痛みが走り、「痛い‼」と、大声をあげて飛び起きた。

それは以前にも経験のある痛みだったので原因はすぐに分かった。布団をめくるとやっぱり10センチはあろうかと思われる大きなムカデがそこにいた。

急いで毒虫用の軟膏を塗布し、ムカデを退治しようと凍殺ジェットをスプレーしたけれど、引き出し箪笥の裏に逃げられた。箪笥を動かしてみたが姿が見えない。縁側の方に逃げた形跡もない。今度はムカデ用の殺虫スプレーを箪笥の下に噴射してみたけれど出てこない。明かりを点けたまましばらく様子を見ていたら姿を現したので退治した。

それからタオルを濡らし、レンジでチンし、熱々のタオルを密閉のビニール袋に入れ、噛まれた部分を20分近く温めていた。で、その日はもう恐ろしくて眠れなくなってしまった。

 

毎年、5月の連休あたりになるとムカデが出始める。それから寒くなるまでの間、毎日ムカデの恐怖に襲われている。

夫が倒れる前は離れの2階で寝ていた。その頃、私の寝室にムカデが出ることがなかった。夫が倒れ、母屋で寝るようになり、寝室が狭いので夫の介護ベッドの横に布団を敷いて寝ている。母屋の方は毎年ムカデが出るけれど、義母も夫もムカデに噛まれたという話は聞いたことがない。それなのに私だけ一昨年ぐらいからムカデに噛まれるようになった。しかも去年はこともあろうに2回も噛まれてしまった。

 

昨日は夫がベッドに入ってからカナブンが寝室に入り込みブンブンと音をたてて飛び回っていた。戸を開け、部屋から外に出した後はどこにいるのかわからなくなってしまった。私は鳥は別として飛ぶものが苦手だ。カナブンもカメムシもゴキブリも恐怖でしかない。

でもまあ、とりあえずは寝室にいない事だけ確認できたのでムカデのことを心配しながらもなんとか寝ることはできた。

 

今日は夫がデイケアに出かけるとき、山茶花の木に虫がついているのを見つけてしまった。

山茶花は生け垣の一部で、年に一度シルバー人材センターの方に剪定(刈り込み)をお願いしている。だけど、年に1度では枝は込み合うし、伸びるほうには追い付かず、自分でも気になる時には枝を払っている。ましてや虫を見つけてしまったのならやるしかない。

手ぬぐい素材の帽子(農家の方が使っているようなもの)をかぶり、晒で作った保冷剤を入れた首巻(ネッククーラーというらしい)をし、手の甲から上腕までの腕カバーを着け、梅干を1個食べ、水分を補給しながら熱中症にならないよう万全の態勢をとり、午前中はずっと庭で作業をしていた。消毒すれば虫がつくことはないだろうと思うけれど、したくないのだから頑張るしかないと思いながら。

 

夜になり、夫が寝てしまったので隣の和室で録画番組を見始めた。すると、どこかからカサコソカサコソ・・・と音が聞こえてきた。何だろうと思いながらもムカデかもしれないし、ゴキブリかもしれないと思うと確認するのが恐ろしかった。しばらくすると照明の方に勢いよくカナブンが飛び出した。おそらく昨日寝室にいたカナブンだと思う。止まっては飛び、また止まっては飛び、私をからかっているかのように私のすぐ近くにも飛んできたりして、とにかく部屋中をぐるぐると飛び回っていた。捕まえて外に出そうと思っても捕まらず、しばらく飛び回った後は手の届かない高いところに留まり、そのまま動かなくなった。カナブンがまた私に飛びかかって来はしないかととまっているカナブンばかりに目がいき、もうテレビどころではなくなってしまった。明日になったら窓を開け外に出そうと思い、電気を切ってドアを閉め、私の方が違う部屋に逃げだした。

毒虫は本当に怖い。飛ぶ虫もすごく怖い。