えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

ワクチンにならなかったエコキャップ

小学生の頃、ベルマークを集めていた。多分、児童会が中心になって行ったのだと思う。何かを買うと、ベルマークがついていないかと探したりして、結構一生懸命集めていた。

中学生の頃にも生徒会を中心に集めたような気がする。

そして、集めたベルマークを一枚一枚丁寧に切りなおし、何かに貼り付けたような・・・

それはかなり大変な作業だったけれど、それで学校の備品がもらえたと知った時にはすごくうれしかったように記憶している。何を貰ったのかも覚えていないほど、ものすごく曖昧な記憶だけれど。

高校生になってからはベルマークを集めることはなくなった。

それが40代の半ばごろ、職場のスタッフから「子どもの学校でベルマークを集めているからあったら欲しい」と言われ、また集めだした。そして、溜まると職場のスタッフにさしあげるようになった。とはいえ、私が買うものの中で付いているのは某メーカーのマヨネーズぐらいだからそうは溜まらない。だけど、捨ててしまうものが教育設備に変わると思えば少しでも役立ててほしいと思うし、役立てば私もうれしい。それで、退職した今もちまちまと集めている。誰に差し上げる予定もないのだけれど。

 

実は、使用済みの古切手も集めている。これも、どうせ捨ててしまうものが寄付になり、JOCS(公益社団法人日本キリスト教海外医療協会)の場合だと、海外の医療支援に役立てていると知ったからだ。

そして、ここ6年ぐらいはペットボトルのキャップも集めるようになった。これも勤務していたころに職場のスタッフから「学校で集めているから・・・」と言われ、さしあげるようになったことから始まった。ペットボトルのキャップは海外の子どもたちのワクチンになると聞き、退職してからも集め続けている。そして、地元信金のカウンター前に設置してあるボックスに入れるようになった。我家で出る量は知れているけれど、少しでもワクチン代に繋がればと思ってのことだ。

 

「シールを集めると何かを貰える」というような ものは集めようとは思わない。だけど、ベルマークや使用済み切手、ペットボトルのキャップのように、何か(誰か)のお役にたてるというようなものは集め、少しでもお役にたちたいと思うのだ。

それなのに・・・

今日の朝刊一面に『「世界の子どもたちにワクチンを」と呼びかけ、ペットボトルのキャップのリサイクルを進めるNPO法人エコキャップ推進協会(エコ推)が2013年9月以降、キャップの売却益があるのにもかかわらず、ワクチン代を寄付していないことが分かった』との記事が載っていた。

エコ推はキャップ売却益の一部を、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)に寄付してきた。JCVはユニセフを通じ、ポリオやはしかなど感染症のワクチンを途上国に届けており、エコ推からの寄付が主な財源になっている。

エコ推は08~11年には元連合会長の笹森清氏(故人)が理事長を務め、活動は全国の学校や自治体、企業・労組、市民団体に拡大。これまで8万5千以上の個人・団体が122億個以上のキャップを集めた。

JACによると、12年は2700万円、13年は8月末までに3500万円の寄付をエコ推から受けた。

エコ推の事業報告書によると、13年度(13年9月~14年8月)も売却益など約9千万円の寄付収入があった。また、キャップを集めた学校などには、ワクチンの活用を示唆する「ワクチン〇人分」と記載した受領書を今も渡している。

・・・・・・寄付していない理由について「障害者施設と連携し、キャップのシールをはがしてもらうなど、リサイクル事業の安定化に集中しているため」と説明。・・・・・・

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そして、35面には『生徒ら懸命に集めたのに 学校、驚きと怒り』という関連記事が載っていた。

これって詐欺みたいなものじゃない?

世界の子どもたちのワクチンになるからと、一生懸命集め、それを寄付した人たちに対して。しかも「ワクチン〇人分」と記載した受領書を渡していたのだから。

 

私が6年間で集めた量なんて知れている。一人分のワクチンにも足りなかったかもしれない。だけど、私もワクチンになるのならと溜め続けたのだ。たぶん、ほかの人たちもそうだったと思う。そう思うと裏切られたようで、何だかやるせない気持ちでいっぱいになってしまった。