私の時代、英語を習うのは中学1年生からだった。
まずは、ABCから始まり、小文字、筆記体へと続いた。
そして、教科書の初めには「book」「pencil」「bee」「desk」・・・と単語が並び、絵とともにその意味が書いてあった。
それから一行程度の短い英文の学習に入り、徐々に長い文章に移っていった。
当時、宿題をする以外ほとんど家で勉強することがなかった私は日常で使うことがない英語が徐々に苦手な科目になっていった。
実は、苦手になった理由はもう一つ。
それは中一の時、英語の教科担任だった当時まだ20代の男性教諭に私は授業中よく指された。指されるたびにクラスメートから「えむちゃんってみこみたいだね」と言われるようになったのだ。「みこ」というのは「えこひいきされている」ということ。
で、みこだと言われないように、わざと先生に逆らうようになったのだ。逆らうといっても、テレビドラマのように激しいものではなく、知らんぷりしたり、指されないようにするぐらいのことだったのだけれど。
中一で躓いた英語は、その後もずっと苦手科目のままだった。
というか、もう英語アレルギー状態で、外国に対しても興味が向かなくなってしまった。
ま、これは言い訳なんだろうけれど。
看護学校時代には英語だけでなく、第二外語のドイツ語はもっと最悪だった。
だけど、授業中に講義を聞き、直前の試験勉強だけでなんとか落第点を取ることもなく卒業できた。それが、いけなかったのかもしれない。
だから、私にとって外国語は今でも苦手なままで、ものすごいコンプレックスなのだ。
朝ドラの「花子とアン」を見ていたら、当時の英語のことが甦ってきた。
もちろん、私はあんなに小さくはなかったけれど。
花子がどうしても英語で謝りたいことがあったように、私にもどうしてもと言うことがあったら、がむしゃらに勉強しただろうか。
たぶん、私はそれでもしなかったと思う。そう思うと、花子はすごい人だと思う。
ま、だからドラマになっているのだけれど。
私は中一の頃に戻ってもう一度英語の勉強をしたいとは思わない。
だけど、あの「こぴっと頑張るから」という言葉が気に入ってしまった。
で、このところ夫相手にいつも「こぴっと頑張るからね」と言っているのだ。
「こぴっと草取り頑張るからね」とか「こぴっと頑張って夕食作るね」みたいに。
「こぴっとあなたの介護を頑張るからね」とは言わないけれど・・・